第20回総会で
「良質な公共サービスの実現と必要な人員の確保、賃金労働条件の改善をはかる」
方針を決定-10/28
公務労協は、10月28日17時から、都内で第20回総会を開き、2023年度活動方針を決定し、新役員体制を確立した。
総会の冒頭、あいさつに立った川本議長は「公務労協の総会は今回で20回目の開催であり、この20年を振り返れば郵政民営化、社会保険庁の解体、民主党政権の誕生、東日本大震災等大きな社会的な変化のある20年間だった。このような中で、公務公共サービスで働く労働者が、安心安全な社会基盤を支える重要な役割を果たしていることが改めて再認識されたのではないか。一方で、公務公共サービス労働者に対する風当たりは強く、引き続き、公務労協として生活改善、格差是正、良質な公共サービスのあり方の再構築、公務員制度改革、組織強化・拡大に取り組んでまいりたい。
良い社会を作る公共サービスキャンペーンについては、新型コロナウィルス感染症、大規模災害等、社会的危機において有効に機能する国、地方の再構築が求められていることから、引き続き取組を進めてまいりたい。
また、公務員制度改革については、改めて立憲民主党に対して労働基本権問題について公務員制度改革PTの設置を要請し、PTにおいて議論が進められてきているところ。
他にも本格的なキャッシャレス化が進められる中で紙幣、通貨事業をいかに守り、発展させていくのかという課題がある。また、独立行政法人における裁量、自主性の確保も大きな課題である。郵政グループでも持続・発展に向けた様々な課題についてJP労組ともしっかり連携をするなど、多岐にわたる職場の課題を公務労協全体で考えていく必要がある。
政治情勢について、立憲民主党は日本維新の会と項目を限定して今国会での共闘を行っており、我々としても一定程度理解はするが、日本維新の会は国、地方の公務員人件費を2割削減するなどとしており、我々の考える公務員制度改革とは大きく異なる。いずれにしても我々公務公共サービス労働者は政治に大きく左右される仕事であり、協力国会議員との連携のもと取組を進めていく」と、運動への結集を呼びかけた。
その後、①2022年度の取組経過と2023年度活動方針、②2022年度会計決算報告、 ③2022年度会計監査報告、④2023年度予算と分担金の各議案が満場一致で採択された。
2023年度の活動方針では、①新型コロナウイルス感染症の感染拡大という社会的な危機が継続している今こそ、質と量の拡充をはじめとする良質な公務公共サービスの実現に向け、その重要性と普遍性を社会的にあらためて喚起するとともに、そのあり方を再構築するための活動を強化する、②最前線の現場では、私たちの仲間が、国民の信頼と期待に応えるべく、高い使命感と責任感を持って懸命の努力を重ねているが、増大する業務量に見合った要員が恒常的に不足し、長時間労働が蔓延するなど厳しい状況は改善されていないことから、職員が安心し安全に働くことのできる職場環境の整備や、必要な人員の確保、賃金・労働条件の改善をはかることに重点を置く、③具体的には、構成組織間で共通する政策課題の実現主体であるとともに対政府等との交渉主体としての性格を有する公務労協は、国家公務員の使用者たる性格と地方自治体及び独立行政法人・政府関連公益法人等の職員の勤務条件等に重大な影響力を有する政府に対し、関係府省・人事院等との間における交渉・協議を最重視した対応をはかることとする、④賃金・労働条件をはじめとする諸課題に係る政治対策については、政党と労働組合との性格や目的の違いを踏まえつつ、交渉主体としての責任を果たす観点から、要求実現に向け広範な政党への対応に留意していく、⑤公務労協は、2003年10月15日の結成から来年で20周年を迎えることとなるが、取り巻く組織内外の諸情勢は、極めて厳しいもとにあると認識する必要がある。そのため、2023年度の活動に当たっては、現状を直視しつつ、今後の公務労協組織のあり方についても、短期・中長期のスパンで必要な検討を進めることとする、としている。
具体的取組として、①良い社会をつくる公共サービスキャンペーン、②公務員制度改革と労働基本権の確立、③独立行政法人及び政府関連公益法人等の事業運営と労使・労働関係の確立、④賃金・労働条件の確保・改善、⑤高齢者雇用施策の推進、⑥女性活躍の推進と男女共同参画社会の実現、等を展開することとしている。
最後に、2023年度新役員(別紙)を選出した後、団結がんばろうで終了した。
国家公務員関係部会、地方公務員部会もそれぞれ総会を開催
同日、国家公務員関係部会、地方公務員部会の総会がそれぞれ開かれ、年間活動方針等を決定し、新役員を選出した。