20日に「勧告どおり実施」を閣議決定の見通し-10/19
-委員長クラス交渉委員が人勧取扱いで国家公務員制度担当大臣交渉-
公務員連絡会の委員長クラス交渉委員は、10月19日、河野国家公務員制度担当大臣と交渉し、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質した。
冒頭、公務員連絡会の中村副議長が、「河野大臣におかれては、4度目の国家公務員制度担当大臣であり、引き続きリーダーシップを発揮されるようお願いしたい。国家公務員の使用者としての責任において、われわれとの十分な交渉・協議、合意に基づき、職員が意欲を持って職務に精励し、国民の期待に応えられるよう、最大限努力していただきたい。
8月7日に人事院勧告などの取扱いに関する要求書を提出し、この間事務レベルでの交渉・協議を実施した。本日は、政府の人事院勧告取扱い方針について、大臣から直接ご回答をいただきたい」と求めたのに対し、河野担当大臣は次のとおり回答した。
まず最初に職員の皆様が国民全体のために献身的に職務に当たられていることに対し、敬意を表します。
本年度の国家公務員の給与の取扱いについては、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、検討を続けた結果、明日、勧告どおり、令和5年度の給与改定を行うことを決定する方向です。その上で、給与改定及び勤務時間に係る法律案についても決定することとなります。
国家公務員の働き方改革を実現するため、様々な取組を進めています。また、国会対応業務については、皆様から関係各方面に対して、質問通告の早期化を働きかけていただいており、大変心強く思います。引き続き、現場の実情を含め、皆様からもご提案をいただきながら、前に進めますのでご協力をお願いします。
本日の回答は以上です。職員の皆様には、今後とも、国民の信頼に応え、行政の効率的な運営に努めていただきたいと思います。
これに対し、中村副議長は、次のとおり見解を述べた。
「人事院勧告制度を尊重するという基本姿勢のもと、明日予定の給閣その後の閣議決定において、勧告どおり令和5年度の給与改定を行うことを決定する方向との回答を受け止める。また、勤務時間に係る法律案についても決定するとの回答を確認した。これらの法律案については、地方公務員等への影響をも考慮し、公務員連絡会としても早期成立をめざして働きかけを強めていくので、政府における万全の対応を求めておきたい。
また、長時間労働の是正をはじめとする国家公務員の働き方改革について、大臣から改めて前進に向けた決意が示されたものと受け止める。国家公務員の人材確保に向けた重要な取組であると、我々も認識をしているところであり、ともに責任をもって取り組んでまいる所存である。また、長時間労働の大きな要因である国会対応業務について、本年私どもも与野党に対して申し入れを行ってきたが、6月20日に、国会において新たな与野党の申し合わせが合意されたものと承知している。今後の状況をよく見極めながら、私どもとしても、引き続き必要な対応を図っていきたい。
最後に、職場は大変厳しい状況にあるが、最前線で働く職員の勤務環境の整備に向けて、河野大臣には、改革・改善の先頭に立っていただくことをお願いし、終わりにする」
今後、取扱方針等が閣議決定され、国会に関連法案が提出されることになることから、公務員連絡会は、国会対策を強化する。