国家公務員関係部会が2024春季生活闘争学習集会を開催-2/9
公務労協国家公務員関係部会は、2月9日、2024春季生活闘争学習集会をWeb配信併用で開催した。
集会の冒頭、中村議長(林野労組委員長)が主催者を代表して、「2024春季生活闘争については連合が5%以上の賃上げを目標に掲げ、各構成組織で要求内容を確立し、取組を進めているところである。労働分配率が四半世紀に渡り下がり続け、実質賃金が改善していない国は日本くらいであり、人への投資を後回しにして、短期的な利益を追及してきた経済界の姿勢は、現在も変わっていないと受け止めている。その中で2月6日に厚生労働省が発表した2023年毎月勤労統計調査では実質賃金が前年比2.5%減となり、2年連続での減少となった。また、一世帯当たりの月額消費支出も減少しており、賃金上昇が物価に追いついていない状況が続いている。賃上げが物価の上昇幅を上回っていかなければ実質賃金が上がらないことは明らかである。この間、企業業績は総じて好調であり、中小企業に勤務する労働者や非正規労働者まで賃上げを拡大するため、大企業に対しては誠実に対応するよう求めていかなくてはならない。このような春闘情勢の中、国公関係部会の大きな課題としては、就業規則と協約を同列に捉えている当局の実態や、人勧準拠が当たり前と考えている当局、交渉のテーブルにすら着かない当局の存在がある。こうした当局の姿勢には厳しく追及していかなくてはならない。また、労働組合に対しては自主交渉・自主決着の基本姿勢を堅持しながら当局へ要求を突きつけることが最も求められており、加えて、どの組織も職員数が減少し続ける中、業務量は増え続け組合員一人一人の負担はさらに大きくなっている。当局に対し職場実態を踏まえた課題解決を求める取組も強化しなくてはならない」と決意を述べた。
続いて、経営学者の藤村博之(ふじむらひろゆき)さんより「2024春闘と公務労働の未来」と題して講演をいただき、日本の労使関係の特徴やメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の実態、日本の賃金の現状と課題、公務職場における春闘の取組等、多くの指摘をいただき理解を深めた。