7日に「勧告どおり実施」を閣議決定の見通し-10/5
-委員長クラス交渉委員が人勧取扱いで国家公務員制度担当大臣交渉-
公務員連絡会の委員長クラス交渉委員は、10月5日、河野国家公務員制度担当大臣と交渉し、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質した。
冒頭、公務員連絡会の武藤議長が、「河野大臣におかれては、3度目の国家公務員制度担当大臣であり、引き続きリーダーシップを発揮されるようお願いしたい。国家公務員の使用者としての責任において、われわれとの十分な交渉・協議、合意に基づき、職員が意欲を持って職務に精励し、国民の期待に応えられるよう、最大限努力していただきたい。
8月8日に人事院勧告などの取扱いに関する要求書を提出し、事務レベルでの交渉・協議を昨日実施した。本日は、政府の人事院勧告取扱い方針について、大臣から直接ご回答をいただきたい」と求めたのに対し、河野担当大臣は次のとおり回答した。
(1) まず最初に、職員が日々、国民の命と暮らしを守るため、新型コロナウイルス感染症対策などに奮闘していることに敬意を表します。
(2) 本年度の国家公務員の給与の取扱いについては、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、検討を続けた結果、明後日、勧告どおり、令和4年度の給与改定を行うことを決定する方向です。その上で、給与改定に係る法律案についても決定することとなります。
(3) 国家公務員の働き方改革については、長時間労働を是正し、テレワークを当たり前の働き方にするとともに、職員が職務を通じて成長実感を得られるようにすることが、優秀な人材の確保のためにも重要であると考えております。
これらの取組について、現場の実情を含め、皆様からもご提案をいただきながら、しっかりと前に進めますのでご協力をお願いします。
(4) 本日の回答は以上です。職員の皆様には、今後とも、国民の信頼に応え、行政の効率的な運営に努めていただきたいと思います。
これに対し、武藤議長は、次のとおり見解を述べた。
人事院勧告制度を尊重するという基本姿勢のもと、明後日予定の給閣その後の閣議決定において、勧告どおりに給与改定を行うとの回答を受け止める。なお、給与改定に関する法律案については、地方公務員等への影響をも考慮し、公務員連絡会としても早期成立をめざして働きかけを強めていくので、政府における万全の対応を求めておく。
また、長時間労働の是正をはじめとする国家公務員の働き方改革について、大臣からも前進に向けた決意が示されたものと受け止める。国家公務員の人材の確保については、我々も課題として強く認識をしているところであり、ともに責任をもって取り組んでまいる所存である。
最後に、新型コロナウイルス感染症の収束がなかなか見えないなか、職場は引き続き大変厳しい状況にあるが、最前線で働く職員の勤務環境の整備に向けて、河野大臣には、強いリーダーシップを発揮していただくことをお願いし、終わりにする。
今後、取扱方針等が閣議決定され、国会に関連法案が提出されることになることから、公務員連絡会は、国会対策を強化する。