国営企業部会情報
2003年5月21日


中労委が「マイナス2%台半ば」の調停委員長見解を提示
国営企業部会は「公正な仲裁裁定へ取組み強化」の声明発表

 本日、中央労働委員会は、郵政公社・林野庁・独立行政法人国立印刷局・独立行政法人造幣局の職員の新賃金について、調停委員長見解を提示した。この調停委員長見解に対する連合官公部門国営企業部会の声明は次の通り。


2003新賃金紛争調停委員長見解に対する声明


 本日、中央労働委員会は
 郵政 △2.58% △7,747円
 造幣 △2.48% △8,669円
 印刷 △2.49% △8,486円
 林野 △2.49% △8,518円
 の調停委員長見解を示した。
 この調停委員長見解は、今年度の民間賃金動向が厳しい情勢にあっても、概ね定期昇給分を確保し、賃金カーブを維持している中にあって、昨年度の人事院勧告の影響を受けた賃金引下げ分を含んでいるとはいえ、今年度の民間賃金動向を正しく反映していない大幅な賃下げを求めた見解であり、到底納得できるものではない。
 調停作業にあたり、私たち国営企業部会各組合は、昨年度の民間賃金動向の見直しを含め、民間賃金準拠の原則に基づく公正な賃金調停を求めたが、示された調停委員長見解は私たちの切実な要求・主張に応えていない。しかし、自主交渉での根拠なき不当な当局回答を調停段階での取り組みによって跳ね返すことができたともいえる。
 国営企業部会各組合の今次賃金闘争は、4年連続の一時金の削減と昨年度の仲裁裁定の処理に伴う連年の年収減によって、組合員の生活水準の低下に歯止めがかからない中にあって、生活水準の維持・防衛の取り組みであった。また、3企業が国営公社、特定独立行政法人へ移行し事業運営の自主性がより高まった中で、当局には経営当事者としての責務を果たし、組合と組合員の期待に応えることが求められていた。しかし、団体交渉での当局回答は、具体的・数値的根拠を示すことなしに、昨年度の仲裁裁定を2倍程度とした不当なものであった。そのため、中央労働委員会に調停の場を移行し、本日の調停委員長見解となったものである。
 私たちの賃金紛争は、調停段階では決着せず、調停不調となり仲裁に移行するが、公正な仲裁裁定の提示に向けた取り組みを一層強化する。

2003年5月21日

連合官公部門連絡会国営企業部会
全逓信労働組合   
全日本郵政労働組合 
全林野労働組合   
全印刷局労働組合  
全造幣労働組合   
日本林業労働組合