2001年度FAX情報NO.36
2001年9月17日

人勧実施で中央集会、総務省人事・恩給局長と交渉−17日
−公務員制度改革の中央行動にあわせて−


 公務員連絡会は、17日午後2時から社会文化会館ホールで各構成組織から700人が参加して中央集会を実施し、人事院勧告、意見の申出通り実施することをはじめとした秋季確定闘争の意思統一を行った。また、これに先立って書記長クラス交渉委員は、午後1時から総務省人事・恩給局長と交渉を持ち、政府の人勧に対する取り扱い状況を質した。公務員連絡会の集会後、参加者は午後3時から開かれた連合官公部門連絡会「対策本部」主催の労働基本権確立・公務員制度改革を求める第4次中央集会に合流した。

 公務員連絡会の中央集会は、石川副代表委員を議長に選出。冒頭、丸山代表委員が「この秋季闘争では公務員制度改革に関わる取り組みが山場を迎える。われわれは、この取り組みに全力を挙げるとともに、厳しい内容ではあるが勧告や意見の申出を確実に実施させる取り組みを進めていかねばならない。歴史の転換点にたっていることを認識し、しっかり取り組もう」と、人勧実施の取り組みと公務員制度改革の取り組みを一体的に進めることを強く訴えた。続いて、斎藤事務局長が8月8日の要求書提出以降の経過を報告、「現段階では閣議決定の日程は明らかとなってはいないが、給与勧告と意見の申出をセットで、早期に処理することを求めていく。国・地方だけでなく独法や政府関係法人の確定闘争もある。情勢は不透明なので警戒をゆるめずしっかり取り組もう」と提起した。構成組織決意表明では、自治労・菅谷労働局次長、日教組・吉原女性部長、国公総連・宮田全財務書記次長、国交職組・佐藤書記次長がそれぞれ闘う決意を述べた。
 人事・恩給局長との交渉経過は以下の通り。

 午後1時から総務省内で行われた大坪人事・恩給局長との交渉には、公務員連絡会書記長クラス交渉委員が臨んだ。
 冒頭、斎藤譲事務局長が「8月8日に大臣に対して申し入れている。勧告、意見の申出の取り扱い状況について示してほしい」と、政府の取り扱い状況を質した。
 これに対して局長は次の通り現段階の見解を述べた。
(1) 8月8日に勧告を受け取って10日には給与関係閣僚会議を開いたが、その後政府部内の検討を行っている。総務省としては労働基本権の代償である人事院勧告を従来通り最大限尊重し、現下の経済情勢等を踏まえつつ、できるだけ早く結論を出せるよう努力している。加えて本年は、暫定一時金の法制的な詰めも必要である。いずれにしろ、臨時国会に早く法案が出せるよう努力している。
(2) 育児休業法等に関わる意見の申出についても、それを尊重しつつ、民間法案も提出されていることもあり、できるだけ早期に対応できるよう検討を進めている。
(3) 閣議決定等の時期については、今の段階でいつとは申し上げられないが、従来の経過や全体の状況を踏まえつつ、これまでの大きい筋が曲がらないようできるだけ早く措置したい。
 この局長見解に対して公務員連絡会側は、「われわれは、勧告は厳しい内容だが人勧制度を機能させるべきであると考えて要求している。臨時国会開会前にも閣議決定すべきだ。また、給与法改正と両立支援に関わる法改正はあくまでセットで処理すべきだ」と、早期閣議決定を強く求め、この日の交渉を終えた。

以上