人事院は、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律に基づき、人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部改正に関し次の人事院規則を制定する。

平成14年3月25日
人事院総裁     
中 島 忠 能 

人事院規則15−14−11

人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部を改正する人事院規則


 人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部を次のように改正する。
 第22条中第15号を第16号とし、第10号から第14号までを1号ずつ繰り下げ、第9号の次に次の1号を加える。

10 小学校就学の始期に達するまでの子(配偶者の子を含む。)を養育する職員が、その子の看護(負傷し、又は疾病にかかったその子の世話を行うことをいう。)のため勤務しないことが相当であると認められる場合 1の年において5日の範囲内の期間

附則

 この規則は、平成14年4月1日から施行する。



勤 職 −87
平成14年3月25日

人事院事務総長   


「職員の勤務時、休日及び休暇の運用について」の一部改正について(通知)


 「職員の勤務時、休日及び休暇の運用について(平成6年7月27日勤職−328)」の一部を下記のとおり改正したので、平成14年4月1日以降は、これによってください。



 第12の第1項(13)中「第13号」を「第14号」に改め、同項中(13)を(14)とし、同項(12)中「第12号」を「第13号」に改め、同項中(12)を(13)とし、同項(11)中「第11号」を「第12号」に改め、同項中(11)を(12)とし、同項(10)中「第10号」を「第11号」に改め、同項中(10)を(11)とし、(9)の次に(10)として次のように加える。

(10) 第10号の「小学校就学の始期に達するまでの子(配偶者の子を含む。)を養育する」とは、小学校就学の始期に達するまでの子(配偶者の子を含む。)と同居してこれを監護することを、「一の年」とは、1暦年をいい、同号の「5日」の取扱については、暦日によるものとする。

 第14の第2項中「第22条第12号」を「第22条第13号」に改める。

以 上




(別紙)

子の看護のための休暇の新設のための人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部改正について


 人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部改正
(第22条第10号) 小学校就学の始期に達するまでの子(配偶者の子を含む。)を養育する職員が、その子の看護(負傷し、又は疾病にかかったその子の世話を行うことをいう。)のため勤務しないことが相当であると認められる場合
 1の年において5日の範囲内の期間

1 休暇新設の理由

 男女共同参画社会の実現に向け、職業生活と家庭生活の両立を図り得るような環境整備のための施策の一つとして、子の看護のための休暇制度の必要性が社会的に高まっており、民間においても平成14年4月1日から同休暇制度に関する規定(措置努力義務)等が実施されることから、公務においてもそのような両立のための環境整備の推進を図るため、育児休業制度、介護休暇制度の拡充等の施策とともに、平成14年4月1日から子の看護のための休暇制度を導入するもの。

2 措置の内容

 人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)の一部を改正し、第22条(特別休暇)に第10号として、子の看護のための休暇を加える。

(1)要  件:職員が負傷又は病気の小学校就学前の子の看護を行うため勤務しないことが相当と認められる場合
(2)子の範囲:職員の養育する小学校就学の始期に達するまでの子(配偶者の子を含む)

(3)給   与:有給

(4)日   数:1の年において5日の範囲内の期間

(5)施 行 日:平成14年4月1日(平成14年3月25日公布)


3 留意すべき事項

・小学校就学の始期に達するまでの子: 子の範囲の「小学校就学の始期に達するまでの子」とは、その子が6歳に達する日(誕生日の前日)の属する年度の3月31日までをいう。

・子の範囲: 職員が養育する実子、養子及び配偶者の子。

・看護の内容: 負傷、疾病による治療、療養中の看病及び通院等の世話をいう。後遺障害の機能回復訓練(リハビリ)の介助は含まない。

・負傷、疾病: 基本的にはその程度や特定の症状に限るものではなく、風邪、発熱等を含めてあらゆる負傷、疾病が含まれる。なお、負傷、疾病が治った後の社会復帰のための機能回復訓練あるいは予防注射、予防接種、健康診断等は含まない。ただし、予防注射、予防接種による著しい発熱等の症状が発生した場合はこの限りではない。

・勤務しないことが相当であると認められる場合: 勤務しないことが相当とは、子が負傷、疾病により看護の必要があり、かつ職員以外にその子の看護を行う者がいないことから仕事を休まざるを得ないと認められる状態をいう。したがって、職員以外に子の看護を行う者がいる場合は「相当である」とは認められない。なお、いわゆる専業主婦(夫)がいる場合には、通常、当該専業主婦(夫)が子の看護にあたるものと考えられるが、当該専業主婦(夫)が入院中等の事情により看護にあたれないような場合もあることから、事情を十分に確認のうえ処理されたい。

・負傷、疾病の確認: 子どもの負傷、疾病の確認については、特段、医師の診断書等の提出を義務づけることはせず、基本的には各省各庁の長が個別に判断することとする。なお、各省各庁の長が必要に応じて医師の診断書等の提出を求めることは妨げない。

・「一の年」、「5日」: 「一の年」とは1暦年をいい、「5日」は暦日による。

・時間で取得した場合の取扱い: 本休暇は、特別休暇のひとつとして措置するものであり、他の特別休暇同様「5日」は暦日による。したがって、時間で取得した場合も休暇使用の経理上は日単位でカウントすることから、1日の休暇を使用したものとして残日数は4日となる。