公務員連絡会委員長クラス交渉委員は、4日12時30分から総務省内で片山総務大臣と交渉し、政府の2001人事院勧告、意見の申出等に対する取り扱い方針をただした。
これに対して大臣は、次の通り回答し、明日(5日)朝、2回目の給与関係閣僚会議が開かれ、給与勧告については勧告通り実施することが確認され、その後の閣議で正式決定される見通しであることを明らかにした。また、両立支援策に関わる意見の申出、勧告に関わる法改正作業も同時併行して進めていることを明らかにした。
(1) 本年の人事院勧告については、去る8月8日に提出を受けて以来、各府省間で検討を進めてきたところであります。総務大臣としては、厳しい民間の経済状況など国家公務員給与を取り巻く環境には極めて厳しいものがある中、給与関係閣僚会議等において勧告どおりの実施を主張するなど、勧告どおりの実施に向けて努力を払ってまいりました。
(2) その結果、明日、第2回目の給与関係閣僚会議を開くこととなりました。明日の会議では、人事院勧告どおり改定する旨の決定がなされるものと期待しております。給与関係閣僚会議で決定がなされれば、その後の閣議において政府として取扱方針が決定されることになると思います。
(3) この際、職員の皆様にも、今後、国民の理解が得られるよう、公務能率及び行政サービスの一層の向上に努めていただきたいと思います。
(4) また、国家公務員に係る育児休業制度及び介護休暇制度の改正については、現在、人事院の意見等を踏まえつつ、政府部内における所要の調整・立案作業を行っているところであり、できるだけ早期に所要の法律案をとりまとめ、今国会に提出したいと思います。
これらの大臣の回答に対して公務員連絡会側は、「われわれにとって3年連続で年収マイナスとなる厳しい内容であるが、政府が勧告通り実施することを決定する見通しとなったことは、人勧制度を尊重する姿勢を示したものと受けとめたい。今後は、給与法改正法案などの作業を進め、臨時国会で法改正できるよう努力すべきものと考える。また、育児・介護の両立支援策に関わる意見の申出や勧告の取り扱いについての見解も示されたが、われわれとしては両立支援策も給与の取り扱いと一体で措置すべきものと考えており、是非、臨時国会で同時に審議、成立できるよう作業を急ぎ、両立支援策に関わる法案も給与法改正法案と同時期に国会提出するよう努力してもらいたい」と、今次臨時国会で給与法改正と両立支援策に関わる法案を一体で措置するよう強く求めた。
これに対して大臣は「給与法改正案については、明日の閣議決定後、できるだけ早く措置できるよう努力したい。両立支援策に関わる法案についても、要望に添うよう努力していきたい」と、公務員連絡会の要望に添って努力するとの見解を示した。
公務員連絡会は、本日の総務大臣交渉で給与勧告については、明日、勧告通り実施されることが確実となったことから、@今後は、引き続き与党等の公務員給与に対する動きを警戒しつつ給与法改正法案作業を見守り、両立支援策に関わる育児休業改正法案、勤務時間法改正法案等の作業を急ぐよう総務省対策を強め、臨時国会で確実に法改正するよう必要な国会・政党対策を進めることA地公確定や政府特殊法人等の確定に力を入れること、などの当面の確定期の取り組みをさらに強めることとしている。
以上