2002年度公務員連絡会情報 12 |
2001年11月29日
公務員労働組合連絡会 |
国公・地公の育休法等改正法案、本日参議院総務委可決−明日(30日)本会議で可決・成立予定
11月9日に衆議院で可決された国家公務員の育休法・勤務時間法改正法案、地方公務員の育休法改正法案は、27日の参議院総務委員会で趣旨説明され、本日(29日)午前10時から開かれた同委員会で審議にはいり、民主党・高橋千秋議員、社民党・又市征治議員などが経済的保障の在り方や男性取得促進等で政府、人事院を追及した。審議終了後の12時5分過ぎから採決に入り、共産党提出の修正案を賛成少数で否決、両改正案とも原案を全会一致で可決した。また、両改正法案に対する附帯決議は全会一致で採択された。
育休法等改正法案は、明日(30日)10時から開かれる本会議で可決・成立の予定。改正法案の公布は、閣議等の手続きを経て12月6又は7日頃となる予定。
人事院は、改正法案の公布日にあわせて育休法関連人事院規則を公布する予定。公務員連絡会としては改正規則に対する説明会等を求める予定。
本日の総務委員会の質疑の中で民主党の高橋千秋議員は、「男女共同参画促進や両立支援策等については、社会的な重要課題としての合意が成立しており、すべてが民間準拠ということではなく、公務が民間に先行する課題があっていいのではないか」とし、@育休期間の延長に伴う経済的保障の拡充について検討することA男性取得のための施策を具体化することB子どもの看護休暇を早期に制定すること、などについて政府、人事院の見解を質した。
これに対して、@について財務省は、「民間の健康保険や雇用保険の仕組みが動いておらず共済だけを措置することは無理であるが、今後とも民間の動向、組合員の意向を踏まえて検討したい」との見解を示した。Aについて人事院総裁は、「施策としては、これまで1回の取得しかできなかったものが男女別にとれるようにするなど措置している。今後とも研究し取り入れるものは取り入れていきたい」と述べた。また、総務省は各府省の副大臣で構成する「男女平等推進本部」で申し合わせ等を行いたいと述べた。Bについて人事院勤務条件局長は、「現在のところ民間の普及状況があまりよくないが、民間の両立支援法の審議で議論が行われ、附帯決議も行われており、その趣旨を踏まえつつ検討したい」とし、いま少し状況を見定めるために検討したいとの見解を示した。また、育児・介護を行うものの超勤規制については民間法にあわせて年150時間、月24時間の規制を設けることですすめていきたい、との見解を示した。
本日の参議院総務委員会で採択された附帯決議は次の通り。
国家公務員の育児休業等に関する法律及び一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議
平成13年11月29日
参議院総務委員会
政府及び人事院は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
一、育児休業制度及び介護休暇制度が一層活用されるよう、代替要員の円滑な確保等、更なる環境の整備に努めること。
二、職業生活と家庭生活の両立支援という法の趣旨にかんがみ、民間企業における実態等を踏まえ、育児休業、介護休暇を取得する職員に対する経済的援助の在り方について、引き続き検討を行うこと。
三、男性の育児休業取得促進について、調査研究を行い、有効な対策を講ずること。
右決議する。
地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議
平成13年11月29日
参議院総務委員会
政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
一、地方公共団体において、育児休業制度及び介護休暇制度が一層活用されるよう、代替要員の円滑な確保等、更なる環境の整備について、必要な助言を行うこと。
二、職業生活と家庭生活の両立支援という法の趣旨にかんがみ、民間企業及び国家公務員における実態等を踏まえ、育児休業、介護休暇を取得する職員に対する経済的援助の在り方について、引き続き検討を行うこと。
三、男性の育児休業取得促進について、調査研究を行い、地方公共団体に情報提供を行う等、有効な対策を講ずること。
右決議する。
以上