2002年度公務員連絡会情報 20 |
2002年2月21日
公務員労働組合連絡会 |
第31回地公研で公務員制度改革大綱について意見交換−2/20
第31回地方公務員制度調査研究会が、2月20日(水)14時から総務省内の会議室で開催された。
まず、上田公務員課長から公務員制度改革大綱のポイントについての説明がされ、各研究会委員より意見やコメントが出された。
労働側代表である足立委員からは、次のような意見が出された。
@政府はILOにおいて、組合と交渉協議して対応するとの公約を行ったが守られていないが、これについて総務省としてどう考えているのか。
A人事権は大臣が把握するとしているが、これは代償機能の弱体化となる。それならば労働基本権について議論が必要ではないか。
B地公法も国公法改正と同時に改正とのことだが、どこがイニシアティブをもって議論するのか、行革事務局がやるのは越権行為ではないか。地公の作業は、あくまで総務省公務員部。必ずしもスケジュールに縛られた議論にならなくても良いのではないか。地公研で検討してきた議論が反映されるように。国と自治体の役割は異なっており、公務員制度においてもそれを踏まえた制度設計を行うべきだ。なお、今後も議論の場を保障してほしい。
また、他の委員からは、地方公務員制度と国公準拠との関係、人事委員会・公平委員会のあり方等について意見が出された。塩野会長からは、「地方分権時代において、国公準拠は、これまでとは違う概念が必要ではないか。国公の制度も選択肢の一つというぐらいで解釈すべきでは。人事・公平委員会についてもその権能や信頼度を高めていくことが必要。十分な検討を求めたい」との意見があった。
これに対し総務省は、「地方公務員制度改革の検討作業は、行革推進事務局とのすり合わせのうえ、公務員部が実施する。職員団体等との交渉協議は公務員部で行う。今後、組合と十分意見交換していきたい。大綱のスケジュールでは、地公法改正も2003年中を目標としており、そのことを念頭において対応していきたい」との見解が示された。
また、芳山自治行政局長から地公研のあり方について「地公研は当面5年との設定で97年にスタートした。国の公務員制度調査会はこの3月で終了するが、地公研については引き続き継続し、議論をいただきたい。その期間は2年間程度を考えている」との提案があった。これに対し各委員から同意が示され、地公研は引き続き存置されることとなった。さらに、上田課長より今後のスケジュールについて、「国公のスケジュールをにらみ、年内2回ぐらい実施を予定している。次回は5月か6月のしかるべき時期を想定している」との説明があった。
この後、公務員制度改革大綱以外の議題に関して若干の議論が行われ、総務省は臨時・非常勤職員制度の改革について、なお成案が得られていないことを報告する一方で、一般職の任期付任用制度について、本通常国会において法制度化をはかることを表明した。これに対し、足立委員は、「充分な協議が必要である」ことを指摘し、また緊急度の高い臨時・非常勤職員の法的地位の確立など成案を急ぐべきだと要請した。
以上