2002年度公務員連絡会情報 27 2002年4月18日

公務員労働組合連絡会

公制調・労使関係検討グループの解散に伴う総務省申入れ−4/18

 公務員連絡会書記長クラス交渉委員は、18日午後1時30分から、総務省久山人事・恩給局長と交渉し、公制調・労使関係検討グループの解散に伴って、「労使の意思疎通」を促進するために「検討の場」をもうけるよう申し入れた(資料−申入書参照のこと)。
 この申入れは、3月31日をもって、公務員制度調査会やその下の専門機関である労使関係検討グループの法律による設置期限が終わり、それぞれ解散したことに伴って行われたもの。とりわけ、労使関係検討グループは、労働側から丸山、竹林、萩尾委員を送り、20回にわたって「労使の意思疎通のあり方」について審議を重ね、労使協議の必要性や国公の書面協定等についても相当突っ込んだ議論を行ってきたが、行革推進事務局による公務員制度改革との関わりで昨年6月から休会に入り、まとめ等が行われないまま解散となっている経過がある。一方、「大綱」に基づく公務員制度改革では労働基本権制約を現行のまま据え置くとしたのみで、労使関係のあり方等について真剣な検討がほとんど行われていない現状にある。
 こうした経緯をふまえ、連合官公部門連絡会・公務員連絡会としては、これまでの同検討グループの審議経過を踏まえ、労使間で「労使の意思疎通システムのあり方」について「検討の場」を設けて検討を継続するよう申し入れたもの。
 申入れに対して局長は「労使関係のあり方が重要なテーマであることは当方としても認識しているが、現段階では、諸般の情勢を踏まえ『検討の場』をもうけることは適当ではないと考えている」との見解を示し、労使の意思疎通の重要性については認識しているが、行革推進事務局が公務員制度改革の検討を行っている「現段階」では、総務省と公務員連絡会でこれと別個に「検討の場」をもうけることは適当ではないとの考え方を示すとともに、「状況等が変われば、意思疎通を図っていかねばと思っている」とし、公務員制度改革を巡る動向の変化があれば検討する、との見解を示した。
 これに対して公務員連絡会側は、総務省として直ちに『場』をもうけられないとしても、@日常的に意思疎通を促進させるための努力を行うことA状況の変化があった場合は公務員連絡会と十分協議すること、などを申入れ、この日の交渉を終えた。



2002年4月18日

総務大臣
 片山 虎之助 殿

連合官公部門連絡会   
代表委員 北岡 勝征
代表委員 榊原 長一
代表委員 石川 正幸
代表委員 中野 高徳
代表委員 丸山 建藏


「労使の意思疎通の促進」に関わる申入れ


 公務員制度調査会およびその専門機関として設置された「労使関係の在り方に関する検討グループ」(以下、「検討グループ」と略)は、3月31日に設置期限を迎え、5年間にわたる審議を終え、解散となりました。
 「検討グループ」では、1998年7月から20回にわたって労使の意思疎通のあり方について有意義な審議が行われてきましたが、内閣官房を中心とした公務員制度改革の検討作業により、2001年6月に休会を余儀なくされ、何らのまとめや報告が行われないまま解散に至っています。しかし、公務員制度調査会第55回会議での菅野座長・山口副座長の個人的な報告の中にもあるとおり、「検討グループ」は「相当の論点の整理と議論を進め」てきており、公務員制度改革をすすめるうえで労使の意思疎通の促進が重要であることからも、その審議経過と到達点を今後の労使関係の改善に反映させていくことは極めて意義あることと考えます。また、同会議の中で丸山特別委員は、労使の意思疎通システムのあり方について、「検討グループ」の審議経過を踏まえ、別途、労使の検討の場を設けることを政府に強く求める発言を行っています。
 一方、閣議決定された「公務員制度改革大綱」では、内閣や各府省の人事管理権限を大幅に拡大する方向を打ち出しながら労働基本権の制約を現行どおり維持するとしており、その後の行政改革推進事務局の検討作業においても労使の意思疎通システムの改善に向けた検討が行われていないことは、極めて遺憾と言わざるを得ません。
 以上のことから、貴職におかれては、われわれに対する2002春闘回答も踏まえつつ、労使の意思疎通の促進に向けた下記事項の実現に向け、最大限努力されるよう強く申し入れます。



一、公務員制度調査会・労使関係のあり方に関する検討グループの審議経過を踏まえ、労使の意思疎通のあり方について検討の場を設けること。

以上