連合官公部門連絡会は、2月20日にホテル・ラングウッドで200名を集め年金と医療保険の学習会を開催した。
午前中、日経新聞論説委員の渡辺俊介氏より「年金制度の現状と改革の課題」という演題で、@負担と給付のあり方(新人口推計と次期財政再計算)、A基礎年金の国庫負担問題、B女性と年金、C国民年金(基礎年金)と厚生年金の空洞化、D物価スライド問題、E一元化の方向、の6点に絞って講演が行われた。渡辺氏は、「各々の課題はそれぞれ一つずつが大きな問題であり早急な結論が出るものではないが、社会保険制度の課題は年金制度に限らず社会全般の政策制度と不可分であり、特に税制改革と切っても切れない課題である。また、公的年金の一元化については将来的に官と民の2本立てに集約していくのが望ましいのではないか。」として、当面、国家公務員共済と地方公務員共済の財政単位の一元化が円滑に行われるよう努力していくべきとして締めくくった。
午後からは、連合生活福祉局長の向山孝史氏より、@医療保険制度の問題点、A医療制度の抜本改革論議の経緯、B政府の医療制度改革の内容、C連合の求める抜本改革、D連合の今後の対応、として今国会で審議中の医療制度について説明と提起があった。特に、政府・与党がすすめる医療制度改革は、目先だけの改革で国民に痛みばかり押しつけるものであるとして、連合は1月下旬より、安心の医療制度への抜本改革を求め、負担増に反対する要請として「1000万人署名」運動を展開し、3月末には集約したいとして参加者に更なる呼びかけを行った。
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