2004年度公務労協情報 44 |
2004年7月9日
公務公共サービス労働組合協議会
公務員労働組合連絡会 |
地域給与・給与制度見直しで人事院の基本見解求める
第1回目の実務クラス協議実施−7/8
公務員連絡会は、7月8日午後、地域給与・給与制度見直し問題に関わって第1回目の実務クラス交渉を行った。この交渉は、7月1日の書記長クラスと給与局長との交渉で、人事院側が給与構造の見直しの視点と検討項目を示し、公務員連絡会との間に交渉・協議のテーブルを設置することが確認されたことを踏まえたもの。交渉には公務員連絡会からは「地域給与・給与制度見直し対策委員会」の実務クラス交渉メンバーが臨み、人事院側は鈴木職員団体審議官ほかが対応した。
冒頭、対策委員会側は「今回の給与構造の見直しが、総人件費抑制のみを目的とする骨太方針の地域給与見直し方針を具体化するものであるならば受け容れられない。見直しの具体的な内容についての協議に入る前に、人事院としてどのような立場と目的で検討するのか、明確に示してもらう必要がある」とし、交渉・協議を進めるに当たってどのような基本スタンスに立つのか、下記の点について人事院としての考え方を示すよう申し入れた。
(1) 給与構造見直しの目的と理由を納得のいくように説明すること。
(2) 行政改革推進事務局が検討を進めている公務員制度改革との関連性を明確に説明すること。
(3) 給与構造の見直しは勤務条件の重大な変更事項であることから、十分な交渉・協議と合意を得て作業を進めることを明確に約束すること。
(4) 本年、拙速な「勧告」を行わないことを明確に約束すること。「報告」の内容については、われわれと十分協議し、合意の上でとりまとめることを約束すること。
(5) 地域給与見直しについては、次の点を明確にすること。
@人事院として現行の地域給与の何が問題であると認識しているのか、説明すること。
A地域給与見直し問題は、あくまで給与構造の見直しの一環として検討する姿勢であることを明確にすること。
B企業規模等、現行の官民比較方法の基本は変更しないことを再確認し、現行の総原資=給与水準と全国一本の俸給表は維持することを前提とし、地域配分の見直し問題として検討することを明確にすること。
(6) 給与制度の見直しについては、次の点を明確にすること。
@人事院として現行の給与制度の何が問題であり、それをどのように見直そうとしているのか。その基本的考え方を明確に説明すること。
A職務・職責重視の給与制度見直しを議論する前提として、次の点を明確にすること。
ア、「職務」とは何か。
イ、「職責」とは何か。
ウ、個々の職務・職責の明確化はどのように行うのか。
エ、昇格・昇給基準と任用・昇進基準の関係性はどうなるのか。
B実績反映の給与制度見直しを議論する大前提として、評価制度をどのようにして考えているか、明確にすること。
これに対して人事院側は「内容については十分検討し、7月13日の話し合いの場において、改めて人事院としての考え方を示したい」と、7.13人勧期第1次中央行動時の幹事クラス交渉の際、これらについて人事院の見解を述べるとの考え方を示した。
以上