2004年度公務労協情報 58 2004年9月8日
公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

谷垣財務大臣への申入れ実施−9/8

 公務員連絡会丸山議長ほか委員長クラス交渉委員は、8日、午前11時30分から財務省で谷垣財務大臣と会い、本年の人事院勧告の取り扱いに関わる申入書(別紙、内容は、8/6付公務労協情報bT2掲載の申入書と同じ)を手交した。この申入れは、8月6日の総務大臣、厚生労働大臣、8月25日の官房副長官申入れに引き続いて行ったものである。
 冒頭、丸山議長は、申入書の内容について説明し、@本年の人事院勧告については、不満な点はあるが、労働基本権の代償措置であることを受け止め、政府として、勧告どおり実施すること。また、A給与見直しの報告については、使用者の立場と責任を踏まえ、われわれと十分交渉・協議のうえ、人事院に対して拙速な勧告を行わないよう申し入れること、を要請した。
 これに対して谷垣財務大臣は、「人事院勧告については、給与関係閣僚会議で人事院勧告尊重というものが基本となっており、その線で議論していきたい。また、地域給与・給与制度の見直しについては、来年に向けて検討していくということだと認識しているが、人事院でどのようなきちんとした検討をしていくのか、報告の中に人事当局や職員団体と協議しながら行っていくとの記述もあるので、それをきちんと行っていただくということを見守っていきたいと考えているが、要望の趣旨は理解している」との見解を示した。


(別紙)

2004年9月8日


財務大臣
 谷 垣 禎 一 殿

公務員労働組合連絡会
議 長 丸 山 建 藏



本年の人事院勧告・報告に関わる申入れ


 常日頃、公務員労働者の処遇改善にご努力頂いていることに心から感謝申し上げます。
 さて、人事院は8月6日、月例給・一時金を据え置き、教育職(二)(三)表を廃止するなどの給与勧告と寒冷地手当見直しの勧告を行いました。
 民間賃金の動向からして、月例給については当然のことといえますが、一時金の据え置きについては期待が大きかっただけに納得がいきません。また、寒冷地手当の見直しについても、該当地域にとって極めて厳しい内容であり、不満といわざるを得ません。しかし、人事院勧告が労働基本権制約の代償措置であること、公務員給与を巡る極めて厳しい状況のなかで6年ぶりに年間総収入が確保されたことなどを踏まえ、本年の人事院勧告については勧告通り実施すべきものと考えます。
 地域給与見直し報告に対しては、われわれは、地域別官民較差に基づいて俸給表水準を一律に引き下げる手法については反対です。貴職におかれても、給与構造の見直しが重大な勤務条件の変更事項であり、人事管理にも大きな影響を与えることを認識し、使用者としての立場と責任において人事院に対して拙速な勧告を行わないよう申し入れることを求めます。
 以上のことから、下記事項を申し入れますので、その実現に向けて最大限努力されるよう、強く要請します。



1.本年の人事院勧告については、勧告通り実施すること。

2.地域給与・給与制度見直しに当たっては、使用者の立場と責任を踏まえ、われわれと十分交渉・協議のうえ、人事院に対して拙速な勧告を行わないよう申し入れること。

以上