公務員連絡会書記長クラス交渉委員は、1日午前11時30分から、人事院関戸給与局長と交渉をもち、官民比較方法のあり方に関わる作業状況を質した。
これに対して給与局長は、「官民比較方法のあり方については、昨年11月に官民比較方法のあり方に関する研究会を、1月23日には給与懇話会を発足させ、検討を進めてきている。この夏の勧告に向けて作業を進める時期にきているので、民間企業給与等実態調査において、100人未満の小規模企業を調査対象に加えることについて検討を開始する。その一環として、人事委員会との意見交換を行うなどの準備作業を進める」とし、本年の民調で小規模企業調査を実施すべく検討を開始し、その準備作業に入るとの見解を表明した。
これに対して公務員連絡会側は、「政府の閣議決定内容は人勧制度の根幹を揺るがすものであり、これに人事院がどう対応するかは極めて重要な課題だ。われわれとしては、人事院の毅然とした対応を求めたいし、05春闘の総裁回答、6月23日の総裁見解で示した姿勢を堅持してもらいたいと考えている。小規模企業調査の実施については反対であり、われわれとの合意のないまま一方的に準備作業を進めることは認められない。今後、この問題について交渉・協議をやらしてもらうが、小規模企業調査を実施するか否かの最終交渉は春闘回答の総裁交渉の場としてもらいたい」と、公務員連絡会としては小規模企業調査については反対であり、一方的に準備作業を進めることは認められないとの態度を明らかにした。
しかし局長が「代償機能は十全に果たす姿勢に変わりはないし、その姿勢を堅持するために何をやるべきかという判断に基づいて提起している」とし、小規模企業調査の実施の準備を進めたいとする姿勢を変えなかったため、公務員連絡会側は2006春闘交渉の最重要課題として交渉・協議を強めることを通告し、この日の交渉を打ち切った。
給与局長交渉後、公務員連絡会は企画調整会議を開き、@2月3〜6日にかけて各級機関単位の人事院総裁宛緊急打電行動に取り組むA全人連・都道府県等人事委員会への申入れ行動を実施するB人事院への要請はがき行動を前倒しして実施するC人事院との交渉・協議を強化する、など小規模企業調査に反対する当面する取り組み方針を決定した。
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