公務員連絡会幹事クラス交渉委員は、2日午後、総務省人事・恩給局次長、人事院職員団体審議官と交渉をもち、2月19〜20日に提出した2007春季要求に対する中間的な回答を引き出した。しかし、この日の回答は総じて抽象的で、内容的にも不満なものに止まった。とくに、総務省交渉においては、現在試行中の新たな評価制度と公務員制度改革関連法案の関係を明確に示すよう迫り、人事院交渉では、昨年のように水準引下げにつながるような枠組みの見直しを行わないことについて明確な回答を示すよう迫ったが、総務省、人事院側が確答を避けたため、それらのあいまいな姿勢を厳しく追及した。
総務省、人事院交渉の経過は次の通り。
<総務省人事・恩給局次長交渉の経過>
公務員連絡会幹事クラス交渉委員と総務省人事・恩給局との交渉は、午後1時30分から行われた。総務省側は、阪本次長らが臨んだ。
冒頭、岩岬副事務局長より、「春闘期の要求書を提出して、本日は初めての交渉である。本日は、要求事項につき、次の点を中心に、今日段階における総務省の考え方を示してもらいたい」と述べた。
(1) 配置転換と雇用確保について
本日の雇用調整本部において、総人件費改革にともなう国家公務員の配置転換に関する2年目の実施計画が決定されたと聞いている。国家公務員雇用調整本部と連携し、公務員の使用者として雇用確保にむけて最大限の努力を行うとの明確な見解を示してもらいたい。
(2) 2007年度賃金改善について
2007年度の給与改定について、人事院勧告を尊重するとの基本姿勢を堅持するとともに、政府として人事院に対して給与引下げにつながるような要請を行う考えはない、との明確な見解を示してもらいたい。
また、非常勤職員の処遇改善について、中央人事行政機関として各省を指導するよう要請しておきたい。
(3) 退職手当について
退職手当の水準については、人事院の民間の企業年金・退職金等の調査結果(2006年11月16日)を尊重し、被用者年金一元化の動向を踏まえつつ、その水準を維持することを明確にしてもらいたい。
(4) 労働基本権確立、公務員制度改革等について
行政改革推進本部専門調査会の審議に最大限協力することを約束してもらいたい。また、行政改革推進本部に対して公務員制度の抜本的な改革にむけた検討を行うよう要請するとともに、政府における所管官庁として、この課題に関する見解を示してもらいたい。
(5) 労働時間・休暇等について
2月13日国会に上程された育児休業法改正法案および自己啓発等の休業法案の早期成立にむけて最大限努力いただくよう要請しておきたい。また、人事院と連携し、厳格な勤務時間管理および超過勤務の着実な縮減にむけて努力することを約束してもらいたい。
(6) 天下りの規制強化と高齢再任用制度について
行政改革推進本部が検討している再就職管理の見直し方向(行為規制の導入等、事前承認制度の暫定的存続と廃止等)は、天下りの自由化であって到底容認できないと考えているが、総務省としてはどのような見解をもっているのか明らかにしてもらいたい。また、高齢雇用の問題については、退職共済年金の支給開始年齢が63歳に引き上げになることによって、現行の高齢再任用制度では、雇用と年金の接続をはかる上で対応できなくなる。高齢雇用の促進にむけ、再任用者の実態調査や在職者の再任用希望調査等を行い、高齢再任用制度の抜本的な検討を開始するよう要請しておきたい。
(7) 男女平等について
男女平等の公務職場の実現にむけた取り組みを促進するため、具体的にはどのような施策を講じる必要があると考えているのか。総務省としての見解を示していただきたい。
(8) 新たな人事評価制度の第2次試行について
新たな人事評価制度の第2次試行の実施状況について明らかにしてもらいたい。また、苦情処理システムの協議の場において、われわれの意見を最大限反映するよう努力することを約束してもらいたい。
一方、行政改革推進本部が検討している公務員制度改革案と評価の試行との関連性、さらには、今後の評価の試行や本格実施のあり方、評価の活用のあり方等について明確な見解を示してもらいたい。
これに対し、阪本人事・恩給局次長は次の通り回答した。
(1) 総人件費改革に伴う国家公務員の配置転換については、職員及び職員団体のご協力もあり1年目は目標を上回る内定を得たところである。2年目の取組については、本日の雇用調整本部において実施計画が決定されたが、総務省としても政府全体としての取組が円滑に進むよう、積極的に協力していく考えである。
(2) 総務省としては、来年度の給与改定に当たっても、従来同様、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、国政全般との関連を考慮しつつ、職員団体とも十分に意見交換を行いながら、適切な給与水準となるよう対処してまいりたい。
また、非常勤職員の給与については、一般職給与法に基づき、各庁の長が常勤職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で支給することとされており、各府省において適切に措置されるべきものと認識している。また、常勤職員の給与改定を適切に行うことを通じ、非常勤職員の給与も適切に措置されるものと認識している。
(3) 国家公務員の退職手当の支給水準については、官民均衡を図る観点から、おおむね5〜6年毎に実施する民間企業退職金実態調査を通じ、民間企業の退職金の支給水準を調査し、これを参考に決定してきたところである。
今回の人事院の調査は民間企業退職金実態調査を兼ねたものであり、総務省としては、現行の国家公務員共済年金の職域部分(3階部分)に代わる新たな公務員年金制度(新3階部分)の講論の動向等を踏まえつつ退職手当の支給水準についても必要な検討を行っていきたい。いずれにしても、退職手当は職員の重要な関心事項であり、検討に際しては職員団体からのご意見は十分聞いていきたい。
(4) 公務員の労働基本権については、公務員の地位の特殊性と職務の公共性にかんがみ、国民全体の共同利益の見地から一定の制約を免れ得ないものと認識しているが、その具体的な在り方については、国民意識を踏まえつつ、幅広い観点からの検討が必要と考える。現在、この問題については、行革推進本部専門調査会において、今後の公務と公務員の在り方に関する国民意識等を十分踏まえつつ、労働基本権を含む労使関係の在り方について、幅広い観点から検討が行われており、総務省としては、専門調査会における議論を見守っていくとともに、調査審議に協力してまいりたい。
(5) 超過勤務の縮減については、幹部職員による超過勤務の状況把握等コスト意識を持った適切な勤務時間管理の徹底、早出・遅出勤務の積極的活用、業務の徹底した見直しを行うことが重要であると考える。従来から各府省において、「国家公務員の労働時間短縮対策について」に基づいた様々な検討・取組が進められているものと考えるが、今後、関係機関とも連携しながら、政府一体となって、さらに実効性のある取組を進めてまいりたい。
昨年8月の人事院からの意見の申出を踏まえ、育児休業法改正案及び自己啓発等休業制度に関する法律案を今国会に提出したところである。今後は、育児短時間勤務制度及び自己啓発等休業制度の円滑な実施に向けた準備を着実に進めてまいりたい。
(6) いわゆる「天下り」問題について、総務省としては、再就職の透明性を確保するため、再就職状況を取りまとめて公表するとともに、職員が公務内においてできるだけ長期間、活力を持って勤務できるような環境を整備するため、平成14年12月の閣僚懇談会申合せに基づき、政府一体となって勧奨退職年齢の段階的・計画的な引上げに取り組んでいるところである。今後とも、内閣官房、関係府省等と連携しつつ、早期退職慣行の是正に資するための制度面・運用面での諸方策の検討や推進状況のフォローアップを通じて、積極的に取り組んでまいりたい。
また、公務の高齢対策の推進について、総務省としては、「国家公務員高齢者雇用推進に関する方針」に沿って、再任用制度を高齢国家公務員雇用の基本的方策と位置付け、関係機関と緊密な連携を取りつつ、政府全体として、高齢国家公務員の雇用を推進してまいりたい。
(7) 総務省としては、「男女共同参画基本計画(第2次)」及び「女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針」を踏まえ、内閣府(男女共同参画局)及び人事院など関係行政機関と連携を図りつつ、引き続き女性国家公務員の採用・登用の促進等を積極的に推進してまいりたい。
(8) 新たな人事評価制度の第2次試行については、本年1〜6月の期間で、課長、課長補佐、係長、係員を対象に実施中である。被評価者は9000人、評価者は2000人となっている。評価シートについては、既にお知らせした通りであるが、省庁によっては若干の修正をしている事例があると聞いている。各府省に対しては、この取り組み結果については、きめ細かくフィードバックを行うとともに、指導・助言を行うよう要請している。第2次試行の円滑な実施に努めるとともに、試行期間終了後はその結果を検証し、公務にふさわしく、実際の人事管理に活用可能な評価システムの構築を目指してまいりたい。苦情処理については、これまで得られた知見をもとに職員団体の皆様とも意見交換を行いつつ、第2次試行を通じて苦情等の情報を収集し、その結果も踏まえ、具体的な仕組みを検討してまいりたい。本格実施に向け、今後、活用方策の検討、試行の対象範囲の地方機関や専門職種への拡大等を行っていく必要がある。スケジュールも含め、引き続き情報提供、意見交換しながら検討を進めてまいりたい。
これらの回答に対し、公務員連絡会側は、次の通り見解を質した。
(1) 昨年のような事例があるので、2007年度の給与改定に当たって春の段階で政府の明確な姿勢の表明がないと、今後の交渉が進められない。「人事院に対して給与引下げ等の要請を行うことは考えていない」と明確に答えてもらいたい。
(2) 非常勤職員の給与については、各府省において適切に措置されるべきものとのことであるが、総務省人事・恩給局として、雇用の問題も含め、その実態を把握するための調査を実施するとともに、その結果を踏まえ、各府省に対して何らかの対応を行うべきではないか。政府として、再チャレンジに関する施策等格差是正の取り組みを進めようとする中にあって、公務だけその対象から除外していいということにはならないのではないか。
(3) 現場では、総人件費削減政策のもと、退職する職員の再任用と現役世代の雇用確保との兼ね合いの中で退職する公務員が犠牲となる実態もあると聞いている。このような状況を改善するうえでも、希望調査等を実施するとともに、現行制度の抜本的な改善をはかる必要があるのではないか。
(4) 新たな人事評価制度の試行を実施している最中に、公務員制度改革案の中に「活用」すると書くことは問題だ。試行の結果を踏まえて、どのように活用するかの議論を行い、はじめて法制度の見直し方向が定まるのではないか。
これらの点について、総務省側は次の通り考え方を示した。
(1) 政府として、現時点において人事院に対して給与の引下げを要請する考えは持っていない。
(2) 非常勤職員の雇用・給与については、各府省の定員や予算の制約があり、直ちに改善をはかることは困難ではないかと考えている。各府省における業務の効率化等の取り組みを進めていくことが必要であるものと考えている。なお、民間の正規・非正規社員の処遇に関する状況について把握する必要があるとは認識している。
(3) 総務省としては、現行の再任用制度を高齢国家公務員雇用の基本的方策と位置づけるとともに、ご指摘の点については、運用の改善をはかるよう努力していきたい。
(4) 行政改革推進本部が検討している公務員制度改革案については、制度の基本的枠組みを示すものであって、総務省としては、新たな評価制度の試行の対象範囲を拡大しつつ、その結果を踏まえて行革本部に情報提供し、必要な意見交換を行っていく考えである。
こうした回答に対して、公務員連絡会側からは、さらに、@評価の試行と公務員制度改革法案との関係A年金一元化法案の検討方向と再任用制度との関係、などについて総務省の見解を質したが明確な見解は示されなかった。
そのため公務員連絡会は「要求事項にかかわる本日の回答については満足のいくものではない。3月13日の局長交渉の際には、具体的かつわれわれの納得のいく回答を示していただきたい」と要請し、本日の交渉を終えた。
<人事院職員団体審議官との交渉経過>
公務員連絡会幹事クラス交渉委員は、14時30分から、井原職員団体審議官、森永参事官と交渉を行った。
冒頭、公務員連絡会側は「2月19日に総裁に要求書を提出して初めての交渉であり、議論すべき事項を申し上げるので、中間的な検討状況を伺いたい」として、次の通り説明した。
1.官民比較方法について
昨年の一方的な比較方法の見直しが容認できないことに変わりはなく、引き続き納得いく説明を求める。さらに本年は、100人以上への回復と一時金の比較方法の検討をしていただきたい。
2.2007年度の給与改定について
(1) 2007年度は給与改善を要求しており、民間賃金実態を正確に反映し、粛々と改善に向けた作業をしていただきたい。
(2) 給与構造見直しに関わっては、引き続き公務員連絡会と十分交渉・協議し、合意に基づいて進めていただきたい。
(3) 総務省は今日の交渉で「現時点で引下げを要請する考えはない」と回答しているが、仮に政府等から引下げ圧力があった場合に、労働基本権制約の代償機関、中立・公正な第三者専門機関として毅然として対応することを表明し、本年の給与勧告作業にあたって「昨年の枠組みを超えて官民比較方法の見直しや水準引下げにつながる施策は考えていない」との明確な見解を示していただきたい。
(4) パート・非常勤職員等の格差是正については、世の中全体が重視して取り組んでおり、公務員は別ということにはならない。均等待遇原則に基づいて、非常勤職員の処遇を抜本的に改善するため、次の点の検討を開始し、夏の勧告では具体的な提言をお願いしたい。
@臨時・非常勤職員の任用・給与の実態調査の実施
A非常勤職員の処遇改善及び制度のあり方についての研究会の設置
B常勤職員と同様の勤務を行っている日々雇用の非常勤職員の給与については、人事院規則を定め、俸給表に位置づけること
C公務の最低給与を定める(高卒初任給相当)人事院規則を制定すること
(5) 育児短時間勤務職員、任期付短時間勤務職員、自己啓発等休業制度に関わる給与・勤務条件についての規則等について、十分交渉・協議を行っていただきたい。
3.労働時間等について
(1) 本年の民調で実態調査を行って、その結果に基づき、本年夏の勧告時に所定内勤務時間短縮の意見の申出を行うよう、前向きに取り組んでほしい。
(2) 現在行っている超勤実態調査に基づき、厳格な勤務時間管理、実効ある超過勤務縮減策を本年夏には提言できるよう対応していただきたい。
4.男女平等などについて
要求書を踏まえ、引き続き積極的な対応を求めておく。
これに対し井原職員団体審議官は「2月19日に総裁宛に統一要求が提出されているので、3月22日の最終回答に向けて今後ともしっかりと意見交換を行ってまいりたい」と述べた上で、次の通り答えた。
1.官民比較方法及び2007年度の給与改定について
(1) 昨年夏の質問状に対する回答や昨年末の基本要求の際にも回答させていただいたが、昨年の勧告で、官民給与の精確な比較を実現し、民間給与をより適正に公務の給与に反映させるため、官民給与の比較方法について、比較対象となる企業規模を100人以上から50人以上に改めるなどの見直しを実施した。これにより、公務と民間で同種・同等の業務を行っている者同士を比較するという民間準拠方式のもと、民間企業従業員の給与をできるだけ広く把握し反映させることができたと考えている。この見直しの実施については、研究会の報告や皆さんの意見などを慎重に検討し、第三者機関として責任を持って実施したものであり、ご理解願いたい。
(2) 特別給の比較については、昨年の勧告時の報告で言及しているとおり、民間給与の実態調査において、月例給に加えて個人別に年2回分の特別給の支給額を調査することは困難なこと、民間企業の特別給は企業全体の利益の配分として個々人の実績に応じて支給されており、同種・同等比較になじまない側面も有していること等を踏まえ、当面、事業所単位で調査を行っている現行の枠組みは維持することとした。特別給の官民比較方法については、引き続き研究を行いたい。
(3) 一昨年報告した給与構造改革については、今後とも公務員連絡会の意見も聞いて、引き続き具体化に向けて検討を進めてまいりたい。
(4) 勧告に向けては、これから各方面から意見を聴取しながら検討を進めていくことになるので、現時点で「水準引下げにつながるような施策を行わない」ということを明確に言うことは難しい。
(5) 非常勤の給与については、その職務内容が千差万別で区々であるので、給与法に「各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給する」と規定されており、その運用に当たっては、各府省において、常勤職員との権衡に配慮しつつ運営されているものと考えている。実態把握を行ったとしてもそれを踏まえて一律的な制度的対応ができるのか難しいところがあるが、申入れを含めて最終回答に向けてさらに検討していきたい。
(6) 育児短時間勤務職員等に関わる規則については、関係者の要望を踏まえ、適切に対応してまいりたい。
2.労働時間等について
週所定労働時間については、引き続き民間の動向把握を行うとともに、勤務時間の短縮が各府省の行政サービスに与える影響等についても調査を行うなど必要な検討を進める。
3.男女平等などについて
(1) 国の行政への女性の参画は、男女平等参画社会実現のために積極的に取り組むべき人事行政上の課題であると認識している。一昨年12月に女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針を改定したところであり、指針の取組み状況をフォローするとともに、メンター制度の導入普及など、引き続き総合的かつ計画的な取組みを推進していく。今後も、適切に各府省の目標達成状況や具体的取組みの実施状況を把握し、計画の着実な実現について、指導・助言していく。
(2) 総務省と共同で新たな人事評価制度の試行を実施し、昨年1月から6月にかけて、本府省課長級及び課長補佐級の一部を対象に実施したのに続き、その結果を踏まえて、評価基準等について必要な見直しを行い、本府省の係長級、係員級にも対象を拡大して、第2次試行を本年1月より開始したところである。人事院としては、人事行政の中立・公正の確保や勤務条件を掌る立場から、新たな人事評価制度について納得性、信頼性が高いものとなるよう、評価結果の活用のあり方や開示・フィードバックのあり方、苦情に対処する仕組みも含めた検討を行うなど、引き続き積極的にその役割、使命を果たしてまいりたい。
回答に対し公務員連絡会側は、次の通り人事院の見解を質した。
(1) 官民比較方法についての説明は納得できないので、引き続き明確な説明を求めていきたい。また、一時金について、「調査が困難」、「個人の実績反映であり同種同等比較になじまない」とのことであるが理解できない。手間が掛かるというだけでは納得できないので実証的に説明していただきたい。少なくとも事業所単位の比較は乱暴であり、改めるよう検討すべきだ。
(2) 官民比較の枠組みについて、この春の時点に至っても「明確には答えられない」というのでは、常に枠組みの見直しによる給与引下げの不安があるということになってしまう。春の段階で、夏に向けた情勢が突然変わるかもしれないということでは受け止められない。第三者機関としての人事院が問われており、その役割をしっかり果たすべきだ。
(3) 非常勤職員の処遇改善はぜひ前向きに検討してほしい。
(4) 所定内の勤務時間調査は行うと受け止める。昨年の休憩・休息時間見直しは超勤縮減と一体のものということで受け止めてきたが、改善が進まず組合員の不満は大きい。夏には勤務時間短縮の意見の申し出をしてほしい。
(5) スタッフ職俸給表新設に向けた検討状況はどうか。
追及に対し人事院側は、@一時金の調査は現実的に難しいし、個人実績と同種同等比較の関係を十分研究する必要があるA今の段階では勧告に向けた方針は何も決まっておらず、慎重に対応したいということであり、信頼関係を失わないよう、責任を持って対処していくB非常勤職員は千差万別であるが、具体的提案もあったので最終回答に向けて真剣に検討してまいりたいCいつ、どのような、ということは決まっていないが、勤務時間調査は実施する方向で検討しており、時短が大きな問題であることは認識しており真剣に取り組んでいくDスタッフ職俸給表新設については、各府省と話をしており、引き続き各府省と連携を取りながら、皆さんの意見も聞いて検討していきたい、との考えを示すにとどまり、勧告に向けた基本的枠組みについて明言を避けるなど、極めて不満な回答となった。
最後に公務員連絡会側は、「人事院勧告制度がある限りはそれを機能させることが極めて大切であり、それがいったん崩れた信頼関係を回復する唯一の道である。昨年来議論を続けてきたにもかかわらず納得できる回答が示されないのは残念である。圧力で枠組みが変わることはないということを13日の局長交渉では明確に答えていただきたい」として、局長交渉では納得できる回答を行うよう強く求め、本日の交渉を打ち切った。
以上