2007年度公務労協情報 31 2007年6月7日
公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

"災害補償制度研究会報告"の説明受け、速やかな対応を要求
労働条件専門委員会が人事院交渉を実施−6/7

 公務員連絡会は、7日10時から人事院交渉を実施し、「災害補償制度研究会報告」(以下「報告」という)の説明を受け、十分な交渉・協議を行い、災害補償制度の改善に向け速やかに対応するよう求めた。この交渉には、賃金・労働条件専門委員会が当たり、人事院側は松尾職員団体審議官付参事官と原田補償課補佐が対応した。
 説明に対し、連絡会側は@脳・心臓疾患や障害等級認定について相当の時間を要している例が少なくないことA公務災害補償制度が勤務条件であることB請求主義に変更する場合の請求の仕方、などについて確認を行った上で、次の通り、要望した。

(1) 報告内容については、概ね適切な内容であると思っており、報告に沿って速やかな検討・見直しを行うべきであり、そのスケジュールを明示すべきだ。また、本年の勧告時の報告でもその旨を明記すべきではないか。
(2) 認定業務の迅速化はわれわれの要求でもあり、実施体制の見直しについて人事院規則等で措置できるものについては、できるだけ早く見直せるよう対応していただきたい。また、請求主義への変更は法律事項であるとのことであるが、速やかに検討していただきたい。なお、人事院が承認を行い責任を明確にするということになると、その認定についての不服審査請求を人事院自身が判断するということにはならないと思うので、地公災の例などを踏まえ、そのあり方を検討をすべきである。
(3) 公務災害補償制度については、基準の緩和や認定の迅速化、民間企業の上乗せ給付を含めた水準に改善するよう求めてきたところであり、今回の報告に基づく見直しへの対応を含めた課題について、改めて申入れを行うことにするので、十分な交渉・協議を行い、合意に基づいて進めていただきたい。当面、秋の制度調査で民間企業における給付実態を調査してもらいたい。

 これに対し松尾参事官は、次の通り答えた。
(1) 人事院としては、今後、各府省、労災、地公災の関係者と協議を行い、職員団体の皆さんの意見を伺いながら、報告の内容を尊重した検討を進めていきたい。なお、スケジュールについては、今の段階ではいつまでに見直すというところまでは固まっていないが、規則改正でできるものについては関係者との協議を踏まえて、速やかに行いたい。また、本年の報告に書く書かないに関わらず、報告内容を踏まえた検討を行うことに変わりはない。
(2) これから検討していくこととしているので、皆さんから、速やかな検討と実施、及び不服審査請求のあり方についてご要望があったことは承った。
(3) 今後の検討に当たっては、皆さんの意見を参考にさせていただきたい。

 最後に、公務員連絡会側は「公務災害補償は重要な勤務条件であり、報告を尊重して、速やかな検討・見直しができるよう、積極的に対応していただきたい。しかるべき時期に改めて申し入れるので十分話し合っていただきたい」と重ねて要求し、本日の説明・交渉を締めくくった。

別紙資料「報告書概要」「報告書」(PDF版)