2008年度公務労協情報 49 2008年9月5日
公務公共サービス労働組合協議会

国家公務員制度改革推進本部"顧問会議"発足−9/5
−顧問会議は、連合高木会長は"国民に説明責任を果たせる内閣人事局とすべき"と発言−

 9月5日、第1回「国家公務員制度改革推進本部顧問会議」(以下「顧問会議」という。)が、首相官邸会議室で開催された。顧問会議は、国家公務員制度改革基本法の成立をうけて、「国家公務員制度改革の推進のために講ぜられる施策に係る重要事項について審議し、国家公務員制度改革推進本部長に意見を述べる」ために設置されたものである(委員は、別紙の通り)。
 会議には、政府側から福田首相、町村官房長官、茂木公務員制度改革担当大臣、増田総務大臣らが出席した。
 冒頭、福田首相は、「当初の趣旨が変わらないよう監督してもらいたい。国民の立場に立った行政を実現し、公務員一人ひとりが誇りを持って働けるようにするために、内閣人事局の整備は重要な課題である」とあいさつした。
 ひき続き、茂木大臣から「当面、内閣人事局の議論をお願いしたい」旨の提起があり、意見交換が行われた。
 木会長は、「公務員制度改革基本法は、総合懇談会報告より後退している。内閣一元管理の趣旨と目的をもう一度おさえた上で、内閣人事局のあり方を検討すべき。内閣人事局が国民への説明責任を果たすためには、現在、分散している権限の移動が必要。労使関係制度検討委員会の検討状況を踏まえながら、議論をしていくべき。また、幹部職員だけのことでなく、その他多くの公務員のことも考えて改革を進めるべき」と発言した。
 茂木大臣からは、「労使関係制度検討委員会を早急に立ち上げたい。幹部職員のことだけでなく、政府全体を通じた説明責任が果たせるよう検討していきたい」との発言がなされた。
 なお、次回の開催は、今後調整の上、決めることとなった。
 本日、顧問会議が開かれたことを受けて、公務労協は、今後とも連合と連携し意見反映に努めるとともに、公務員の労働基本権確立を含めた労使関係の抜本的改革に向けて、下旬にも発足が予定されている労使関係制度検討委員会対策の強化などを図っていくことにしている。

(別紙)

国家公務員制度改革推進本部顧問会議名簿

麻生 渡 福岡県知事
岩田 喜美枝 資生堂取締役 執行役員副社長
岡村 正 日本商工会議所会頭
川戸 恵子 ジャーナリスト
堺屋 太一 作家
桜井 正光 経済同友会代表幹事
佐々木 毅 学習院大学法学部教授
高木 剛 日本労働組合総連合会会長
田中 一昭 拓殖大学名誉教授
御手洗冨士夫 日本経済団体連合会会長
屋山 太郎 評論家

(敬称略、五十音順)
以上