公務労協は、公共サービス基本法制定の意義を広く社会的に伝えていくことを目的に「公共サービス基本法の制定を求める2008秋季地方ブロック集会」を9月20日佐賀市、26日札幌市で開催した。
800人が参加した西日本集会(佐賀市・マリトピア)では、岡部公務労協副議長が「公共サービス基本法案は5年間の運動の積み重ねであり、次期通常国会での成立に向けてさらに取組みを強めよう」と挨拶した。また、「良い社会をつくる公共サービスを考える研究会」の幹事として報告をまとめた宮本太郎北海道大学大学院教授は、「この法律は、地方と都市の不信、行政不信から日本社会を蘇らせる公共サービスのあり方についての国民的合意である」と法案の意義を述べた。続いて、公共サービス基本法案の策定を中心となってすすめてきた民主党の原口一博衆議院議員は、「公共サービス基本法には、国民が公共サービスを受ける権利があること、そのために国と自治体等がその責務を負うことが明記されている」と法案の趣旨を説明、「政権交代を実現し、次期国会で成立させよう」と訴えた。
一方、東日本集会(札幌コンベンションセンター)には400名が参加、主催者挨拶に立った福田公務労協副議長は、「公共サービス基本法の意味を踏まえ、多くの公共サービスに関係する労働者がこの理念の元で、サービスが提供できる社会を作ろう」と訴えた。
西日本集会に続き出席した原口一博衆議院議員から法案の趣旨について説明を受けた後、坪郷實早稲田大学教授は、「公共サービスが多様な担い手により提供されている現在、政府・市場・市民活動(社会)が連携したメカニズムによることとなるが、自治体や政府が責任を持って、サービス供給やサポートを行うことが必要だ」と法案の必要性を述べた。最後に、逢坂誠二衆議院議員(北海道ブロック比例)は、「北海道の厳しい現状は、小泉内閣の登場以降、政治の責任放棄が7年間も続いた結果である」と述べ、「これを変えるには政権交代しかない」と力強く訴えた。
公務労協では、この東西2集会の成功を契機に政治情勢を踏まえながら、都道府県段階の集会や宣伝活動に取り組み、基本法制定に向けた国民的行動を全国に広げていく方針である。そして、それを背景に民主党など野党と連携し、基本法早期成立に結びつけていくことにしている。
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