2008年度公務労協情報 53 2008年10月10日
公務公共サービス労働組合協議会

労使関係制度検討委員会の委員確定・発足へ
−公務労協は推進本部事務局との交渉・協議で交渉権付与に向けた検討を強く要請−

 10日、公務労協は国家公務員制度改革推進本部事務局と交渉・協議を行い、労使関係制度検討委員会の発足に向けた作業状況を質した。交渉には、公務労協の岩岬副事務局長と構成組織代表が参加し、推進本部事務局側は、堀江、駒崎両参事官ほかが対応した。
 冒頭、岩岬副事務局長が委員会発足に向けた作業状況を質したのに対し、推進本部事務局側は次の通り答えた。

(1) 本日の閣議後、甘利行政改革担当大臣が別紙の労使関係制度検討委員会の名簿を公表した。三者構成であり、組合側からは金田自治労書記長、福田国公連合委員長、山本連合副事務局長に参加いただくことにした。
(2) 第1回はなるべく早く10月中に開くこととし、委員会設置の背景等をご説明し、検討の材料にしてもらいたいと思っている。なお、いつまでに取りまとめるかについて、甘利大臣から「21年度末までには取りまとめていただくことを希望している」との話があった。

 これに対し、公務労協側は「基本法に基づいて設置される委員会であり、公務労協としては同法第12条に基づき、「自律的労使関係制度を措置」するための検討であると考えている。団体交渉権を付与する観点での制度設計を精力的に行い、なるべく早く結論を得て、労使関係制度の改革を実現してもらいたい。組合側から委員が参加するが、現場の声を聞いてもらうことも重要であるし、公務労協としても意見を取りまとめることにしているのでそのためのヒアリングを行ってほしい」と審議の進め方について要請を行った。要請に対し、推進本部事務局側は「どのような検討を行うかは委員会の場でご議論いただくことになるが、基本法の趣旨に則って21年度末までに取りまとめていただくことを期待している」と答えるにとどまった。
 さらに、公務労協側から、「基本法では人事評価や定年延長などについても検討することとしているが、これらを含め勤務条件に関わる課題については、われわれと随時交渉・協議を行っていただきたい」と強く要請し、本日の交渉を締めくくった。
 なお、公務労協では組合側三委員と連携し、要求の実現に向けて対策を強めていくことにしている。

(別紙)

労使関係制度検討委員会委員名簿


学識経験者委員
 青山 佳世 フリーアナウンサー
 稲継 裕昭 早稲田大学大学院経営研究科教授
 今野 浩一郎 学習院大学経済学部教授
 岸井 成格 毎日新聞東京本社編集局特別編集委員
 諏訪 康雄 法政大学大学院政策創造研究科教授
 高橋  滋 一橋大学大学院法学研究科教授

労働側委員
 金田 文夫 全日本自治団体労働組合中央本部書記長
 福田 精一 国公関連労働組合連合会中央執行委員長
 山本 幸司 日本労働組合総連合会副事務局長

使用者側委員
 岡島 正明 農林水産省大臣官房長
 村木 裕隆 総務省人事・恩給局長
 森  博幸 鹿児島市長

(敬称略、五十音順)

以上