公務労協は、16日午後3時から、都内で第7回総会を開き、2010年度年間活動方針を決定するとともに、新役員体制を確立した。
総会の冒頭、挨拶にたった中村議長は、「民主党中心の新政権が誕生した。公務労協の運動の基本は、こうした新しい情勢のもとで、良質な公共サービスを国民に提供するためのものであり、そのために私たちの雇用、賃金、勤務条件を改善していくことだ。こうした問題意識と取組みが連合の言う労働を中心とした福祉型社会につながる。本年度の新たな運動は、戦後積み上げてきた労働基本権回復の運動を形あるものにする大変重要なものとなる。新しい労使関係の制度設計に当たっては、ILOの考え方を尊重した労働基本権を確立し、公共サービスを効率化、活性化していくことが大事だ。こうした課題を本総会で確立しよう」と取組みの強化を訴えた。
続いて来賓挨拶に駆けつけた連合古賀会長は、「転換期において、競争原理、経済性のみを追求していくのではなく、ともに支え合い、ともに生きていく社会、共生、協働の原理を日本社会に植え付けていくことが重要だ。連合は、希望、安心の社会を築くため、働く者すべての利益や幸せを追求していく。労働運動は社会化していくかどうかが問われている。様々な課題が山積しているが、公務労協の皆さんも目線を高くして積極的な行動参加をお願いしたい」とともにたたかう決意を表明した。
この後、吉澤事務局長が「新年度の取組みの重要な柱は、第1に新たな政権とどう向き合うか、第2に協約締結権を視野に入れた公務労協の事務局体制の強化だ」として、@1年間の取組み経過と2010年度活動方針案A決算・予算案等を提起、討論の後、満場一致でこれらを採択した。総会は、最後に、2010年度新役員(別紙)を選出して終了した。
2010年度の活動方針では、民主党を中心とする新たな政権が確立されたことから、新たな政権と公務労協との関係について、@新たな政権の運営等に協力するA個々の政策課題については、是々非々の立場で対応することなどを「基本的な立場」として確認した上で、「公務公共サービスに従事する労働組合としての社会的責任と役割を果たすとともに、政府・公務員そして公共サービスに対する国民の信頼回復をはかる」こととし、「良質な公共サービスの実現に向け、そのあり方を再構築する取組みを強化する」こととしている。具体的取組みとして@良い社会をつくる公共サービスキャンペーンA公務員制度改革・労働基本権確立B行政改革・独法改革や地方分権改革・国の出先機関見直しに対応した雇用・労働条件確保C新たな高齢雇用施策確立などの取組みを展開することとしている。
公務員連絡会、国営関係部会もそれぞれ総会
この後、公務員連絡会、国営関係部会の総会がそれぞれ開かれ、年間運動方針を決定し、各部会の新役員を選出した。
(別紙)
公務労協2010年度役員
2009年10月16日第7回総会
議 長 中村 讓(日教組委員長)
副 議 長 徳永 秀昭(自治労委員長)
森永 栄(国公連合委員長)
河田 伸夫(林野労組委員長)
事務局長 吉澤 伸夫(自治労)
副事務局長 岩岬 修(事務局)
藤川 伸治(日教組)
花村 靖(国公連合)
会計監査 浅野喜久夫(都市交)
荒川 洋(全印刷)
運営委員 ☆ 岡本 博(自治労書記長)
(☆は企画調整委員) ☆ 岡本 泰良(日教組書記長)
☆ 松瀬純一郎(国公連合書記長)
☆ 高木 敏雄(都市交書記長)
☆ 西川 正夫(全水道書記長)
☆ 岩崎 春良(林野労組書記長)
☆ 宇田川浩一(全印刷書記長)
濱村 真光(自治労連書記長)
南 和幸(全造幣書記長)
増田 光儀(JP労組書記長)〈オブ〉
佐藤 由晴(日高教書記長)〈オブ〉
以上