2010年度公務労協情報 26 2010年5月11日
公務公共サービス労働組合協議会
 国営関係部会

全印刷・全造幣両組合が本日(5/11)中労委へ調停申請

 国営関係部会に結集する全印刷、全造幣は、5月11日11時30分より、2010年4月1日以降の賃金引上げ・賃金水準の改善に関する調停申請を行った。

 申請にあたり、岩ア国営関係部会労働条件委員長は、菅野中労委会長に以下の申し入れを行った。
 私たちは、各々3月に要求書を提出し、本年の賃金交渉にあたって、民間賃金準拠の原則による解決を基本に、さらに昨年・一昨年の中央労働委員会における調停において、「自主的な交渉による決着が図られるよう、関係労使の努力」が強く求められたことを踏まえ、努力を重ねてきたところです。
 本年度の民間企業における賃金引き上げ状況は、厳しい経営環境の中にあっても、全体として定期昇給分は確保され、その水準は維持されている状況にあります。
 しかしながら、両当局はこの間における職員の努力に報いるための賃金改善の必要性の認識は示しつつも、具体的回答をするには至っておりません。
 このような両当局の回答状況を踏まえ、私たちは、中央労働委員会に今次賃金紛争の早期解決を求め、調停申請に至ったものであります。
 今次調停作業にあたり、独立行政法人国立印刷局及び独立行政法人造幣局に働く労働者の賃金水準の改善については、民間賃金準拠の原則により解決が図られてきました。こうした歴史的経緯を踏まえた調停作業が進められるよう要請します。

 これに対し、菅野中労委会長より、以下の発言があった。
 要請の趣旨については承りました。
 一昨年に続いて本年も、労使で自主決着するに至らず、当委員会に調停申請が行われたことは、まことに残念でありますが、特定独法を取り巻く厳しい状況の下で、労使で十分交渉を尽くしても、合意に至り得なかったやむを得ない選択ということで、理解したいと思います。
 明日の特定独立行政法人等担当委員会議に調停委員会の設置を諮り、本日お聞きした内容については両調停委員長を始め、調停を担当する各委員にもお伝え致します。
 調停作業の中身に関することについて言及することは差し控えますが、私としては、公正な第三者機関である中労委として、特定独法等の賃金紛争調整の基本原則である民賃準拠等の考え方に基づいて、紛争の早期・円満な解決が図られるべきであると考えており、各調停担当委員もそういう立場で最善を尽くしてくれるものと期待しております。

 今後、国営関係部会全印刷・全造幣は、事情聴取、調停作業での有利解決に向け、闘うこととしている。

以上