人事院は22日、公務員連絡会に「高齢期雇用問題に関する検討状況の整理」(
本文・
概要)を示した。これは、17日の基本要求回答交渉で、人事院が「段階的な定年延長に関する本年中の『意見の申出』を行わないこととし、来週にも、検討を深めるべき課題と論点を整理してお示しする」としていたもの。
交渉は13時30分から行われ、公務員連絡会からは大塚・花村・藤川各副事務局長をはじめ各構成組織幹事クラス交渉委員らが出席し、人事院は井上給与局次長らが対応した。
公務員連絡会側は、定年延長に関わる「意見の申出」を本年中に行わないことに対し、地方公務員の対応も含め遅くとも年度内に「意見の申出」を行うよう強く要求した上で、「検討状況の整理」の内容の説明を求めた。これに対し、井上次長が「これは、改めて高齢期雇用問題に関する基本的な考え方及びそこに至る過程で検討を加えた案など人事院の現時点での考えを示すことにより関係各方面の議論を喚起すべくとりまとめたものである」とし、その内容を説明した後、質疑応答を行った。この質疑の中で、公務員連絡会側は、「地方公務員についても国家公務員と同時に実施するためにはできる限り早く『意見の申出』をすべきだ」と強調し、遅くとも年度内に「意見の申出」を行うよう重ねて要求した。
最後に、大塚副事務局長が「定年延長の実現に向けてお互いに協力していくことが大事だ。本日示されたものについては、組織内で検討し、2月には意見を出すので宜しくお願いしたい」と述べ、交渉を締めくくった。
交渉後、公務労協の「第17回公務・公共部門の新たな高齢雇用施策検討委員会」を開催し、今後、年明けにも「検討状況の整理」に対する各構成組織から意見集約し、再整理した上で、公務員連絡会として人事院に意見を提出し、要求事項の反映に取り組み、あわせて2011春季生活闘争の重要課題として年度内に「意見の申出」を行わせるよう取組みを強めていくことを確認した。
以上