2012年度公務労協情報 31 |
2012年6月1日
公務公共サービス労働組合協議会 |
衆院本会議で「国家公務員制度改革関連四法案」が国会審議入り−6/1
−国公労働基本権と自律的労使関係制度の確立に向けた最終局面へ−
本日13時から開催された衆議院本会議で、「国家公務員制度改革関連四法案」(以下「四法案」という。)の趣旨説明と質疑が行われ、1948年以降制約され続けてきた国家公務員労働者の労働基本権と自律的労使関係制度の確立に向けた国会審議がスタートした。
本会議では、法案の趣旨説明に続き、与党・民主党の福島伸享議員をはじめ、野党議員からも質疑が行われた。なお、自民党は、民主党が四法案などの1日の審議入りを野党の合意なく決定したことや参院で問責決議を受けた2閣僚が交代していないことを理由に、本会議を欠席した。
民主党の福島議員は、質疑の中で、「四法案は、平成20年の国家公務員制度改革基本法に基づくもので、その理念に掲げてある事項を忠実に実現するために策定されたものという認識でよいか」と質した上で、「今回新たに協約締結権の付与など自律的労使関係制度を導入する意義」について、野田総理大臣の見解を求めた。
それに対して、野田総理は、@四法案は、自公政権下において成立した国家公務員制度改革基本法に基づき、幹部人事の一元管理や自律的労使関係制度の措置等の国家公務員制度改革を実現するため、昨年6月に国会に提出したもので、十分な審議を行い、できるだけ早く成立させてもらいたいこと、A自律的労使関係制度は、効率的で質の高い行政サービスの実現に資する重要な改革であること、などを明言した。
また、野党議員から地方公務員の労働基本権や消防職員の団結権に関わる質問がなされたのに対し、野田総理および担当大臣から@地方公務員の労働基本権については、5月11日に総務省が公表した素案に基づき、地方自治体の労使関係者と十分かつ真摯な協議を行い、法案の提出に向けて、できる限り早い時期に制度改革の成案を取りまとめる姿勢にあること、A消防職員については、一般職員と同様に団結権および協約締結権を付与することとしている素案を踏まえ、地方自治体の労使関係者と協議を進めていくこと、が表明された。
公務労協は、公務員の労働基本権、自律的労使関係制度の確立に向けた取組みが、民主党を中心とする現政権の下、いよいよ最終局面を迎えることから、引き続き、連合とともに、地方公務員の労働関係に関する法律案等の早期国会提出も含め、法案の成立に全力を挙げていくこととしている。