5日、総理官邸4階大会議室で「共済年金職域部分と退職給付に関する有識者会議」(以下「有識者会議」という)の第7回目の会議が開催された。
有識者会議は、4月26日に第1回会合を持ち、5月23日の第3回会合では「中間的な議論の整理」を行い、議論を重ねてきた。最終とりまとめとなる第7回会合では、これまでの議論を踏まえ、起草委員によって作成された「共済年金職域部分と退職給付に関する有識者会議報告書(案)」の検討が行われ、「報告書(案)」の内容のとおり確認された(
国家公務員制度改革推進本部HP「共済年金職域部分と退職給付に関する有識者会議」参照
報告書では、@当面の官民較差(402.6万円)を全額退職手当の引下げで調整すること、A官民較差調整後は、退職給付全体として官民均衡水準であれば最終的な税負担が変わらず、退職給付総額を退職手当と年金でどのように配分するかという問題であることから、民間の実態を考慮した退職給付制度を検討すること、B退職給付の一部に民間におけるキャッシュ・バランス方式を参考とした年金の導入が適当、C公務員制度の一環として、より良い公務サービス提供のための仕組みとして検討すること、D年金を導入する場合には、現行の共済年金職域部分とは異なるものであることを明確化すること、などの意見が盛り込まれた。
また、退職給付に係る今後の検討課題については、@国家公務員の退職給付全体の水準については、今後も定期的に官民比較を行い、一時金である退職手当で調整を行うことを基本に支給水準の均衡を図っていくことが必要、A官民比較の調査頻度や調査方法(調査対象、集計方法等)などについては、当有識者会議での議論も参考に、国民の理解を得ながら職員の処遇を全体として適切なものとする観点から、更なる改善の必要性についても検討し、納得性、透明性をより高める見地から、出来る限りルールを明確に定めておくことが重要、と指摘している。
本日の報告書を踏まえて、政府において検討作業が始まることから、公務労協は、今後、関係府省との交渉・協議を強化していくことにしている。
以上