公務労協は3月18日、政府が14日に閣議決定し、今通常国会に提出した「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」(以下、「第4次一括法案」)に関し、地方分権改革推進室と協議を行った。
公務労協から花村副事務局長をはじめ、該当組織担当役員らが参加、地方分権改革推進室からは七條参事官らが対応した。
冒頭、七條参事官は「今回の一括法案は、昨年12月20日に閣議決定した『事務・権限の移譲等に関する見直し方針について』を踏まえ、法律改正を要する事項について措置したもの」と述べた上で、第4次一括法案の概要
(別紙)を説明した。
説明に対し、公務労協側は以下の通り質した。
(1) 事務・事業が移譲されることに伴って、組織・定員が減らされると聞いていないがどのように考えているか。また、移譲に伴う財源措置はどうなっているか。
(2) 新藤大臣は14日の会見で「分権改革は一区切りを迎える」と述べたが、まだ協議が整っていない事務・事業に関しては、少し宿題が残っていると考えてよいか。
(3) 例えば、直轄道路や河川については、個別に協議が整えば進めるのか。それとも、個別法律を改正していくのか。その場合、交付税等の財源措置については、いつまで反映されるのか。
(4) 新藤大臣の今日の会見で道州制の議論について質疑があったようだが、党の議論の上に、道州制基本法が通ってから行政が対応するという流れになるのか。
これに対し、七條参事官は以下の通り答えた。
(1) 今国の組織、定員の増減は、移譲に伴う事務量の増減を踏まえ、予算編成過程で議論されることになる。また、移譲に伴う財源措置は、「見直し方針」の記載のとおり「確実な財源措置を講ずる」こととしている。
(2) 大臣の御発言は、地方分権改革推進委員会の勧告への対応が一区切りという意味。閣議決定した政府の方針である「見直し方針」の中には、「移譲する」もののほか、今後「検討する」ものもあり、これらは、方針に基づき、必要な検討を進めていく。また、今、「地方分権改革の総括と展望(中間取りまとめ)」(2013年12月20日)を踏まえ、地方からの発意、提案の募集などの検討をしているが、新たなスキームの中で提案があれば、改めて検討することもある。
(3) 「見直し方針」に基づき、個別協議の結果も踏まえ、検討を進めるということ。平成27年度予算編成に間に合うものは、その中で財源措置の検討なども行うことになる。法改正が必要かどうかも個別協議の結果次第である。
(4) 現在は国民会議を設置するための基本法案が与党で検討されているところ。行政としては、このような動きを見ながら対応。
最後に、花村副事務局長は「今後とも、節目毎の交渉・協議と、合意に基づいて対応願いたい」と強く要請し、本日の協議を締めくくった。
【参考資料】
以下のURLを参照。
@ 「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」(第4次一括法案)(2014年3月14日第186回通常国会提出)
A 「事務・権限の移譲等に関する見直し方針について」(2013年12月20日閣議決定)
http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/kakugiketteitou/kakugiketteitou-index.html
B 地方分権改革推進本部(第4回会合)(2013年12月20日)
・資料3「個性を活かし自立した地方をつくる 〜地方分権改革の総括と展望(中間取りまとめ)〜(概要)」
・資料4「個性を活かし自立した地方をつくる 〜地方分権改革の総括と展望(中間取りまとめ)〜」
http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/honbu/honbukaisai/honbudai04/honbu04gijishidai.html
以上