2014年度公務労協情報 36 2014年4月22日
公務公共サービス労働組合協議会
 地方公務員部会

地方公務員部会が臨時・非常勤職員の院内集会を実施−4/22
−処遇改善、雇用安定を求め、全国から仲間が結集し意思統一−

 公務労協地方公務員部会は4月22日、参議院議員会館において、臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定を求める院内集会を開催した。集会には全国から約200人の仲間が結集した。
この集会には、国会日程の合間を縫って、衆・参両院の総務委員会・文部(文教)科学委員会所属の国会議員らが多く駆けつけた。

 冒頭、永井地方公務員部会議長(全水道委員長)が主催者を代表して挨拶し、「バブル崩壊以降、多様な働き方を導入するという労務雇用政策が進められ、非正規労働者が一気に増加した。公務においても、全国の自治体で働く非正規労働者の人数は70万人にまで増加している。また、生産性向上や効率化などを求める一方で、賃金水準は低い。質の高い公共サービスを求めるならば、そこで働くすべての人の雇用条件の確立、安定が求められる。この集会を契機に、それぞれの組織、地方でしっかり取り組むことを決意したい」と訴えた。

 続いて、各政党を代表し、5人の国会議員が激励の挨拶をした。
 民主党の原口一博副代表・ネクスト総務大臣は「公共サービス基本法11条で謳ったことは、公共サービスの質を高めるために、そこで働く者の権利を保障することが必要だということだ。官製ワーキングプアを放置していいわけがない。全ての働く者の権利を保障するため、政治の役割を果たす」と決意を述べた。
 社民党の吉田忠智党首は「市町村合併、地方行革で人員削減が進められる一方、必要なマンパワーを確保するため、70万人に及ぶ非正規公務員が生まれた。非正規公務員は行政・教育現場の最前線で、実質的に正規職員と同じ役割を担いながら、官製ワーキングプアとなっている。解決に向け取り組む」と述べた。
 公明党の桝屋敬悟政務調査会長代理は「地方行革が進み、厳しい定員管理の中、皆さんがどういう状況にあるのか理解している。皆さんの意見も聞きながら、引き続きしっかりと取り組みたい」と述べた。
 生活の党の鈴木克昌代表代行・幹事長は「皆さんと力を合わせて頑張りたい。国政の立場から支えたい」と、みんなの党の行田邦子広報委員長は「皆さんの意見も賜りながら、協力できるものはしっかりと協力したい」とそれぞれ述べた。

 次に、加藤地方公務員部会事務局長が、「正規職員の減少に伴い、臨時・非常勤職員がその穴埋めをしているのが今の実態だ。自治労調査で、6割以上の臨時・非常勤職員が、正規職員と同様か、4分の3以上の勤務時間であるという結果が出ている。一方で、賃金については、時給800円台、平均月給が14万〜16万円、年収にして200万円以下という状況だ。また、法律上何ら根拠のない年度替わりにおける再任用に伴う空白期間の存在は諸手当等にも影響する。言語道断と言わざるを得ない。この間、地方公務員部会は、こうした処遇改善に向け、総務省交渉、国会対応等を強化してきた。今後も、臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定が大きく前進するよう、こうした取組みを進めていく。地方自治体当局も、国と同様の対応を行うよう、首長への要請や地方議会対策を積極的に進めていかなければならない」と、地方公務員部会としての今後の取組みについて述べるとともに、各構成組織・地方段階での取組みの提起を行った。

 その後、自治労、日教組から、臨時・非常勤職員の処遇・雇用をめぐる現場実態、及びこれら課題の解決に向けた決意表明を行った。
 最後に、永井議長の団結がんばろうで集会を締めくくった。

以上