2014年度公務労協情報 66 2014年10月6日
公務公共サービス労働組合協議会
公務員労働組合連絡会

明日、「勧告通り実施」を閣議決定の見通し−10/6
−委員長クラス交渉委員が人勧取扱いで国家公務員制度担当大臣交渉−

 公務員連絡会の委員長クラス交渉委員は、10月6日18時30分から、有村国家公務員制度担当大臣と交渉し、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質した。
 冒頭、公務員連絡会の氏家議長が、「8月7日に人事院勧告の取扱いに対する要求書を提出し、今日まで交渉・協議を積み上げてきた。本日は、政府の人事院勧告取扱い方針について、大臣から直接回答をいただきたい」と求めたのに対し、有村担当大臣は次の通り回答した。
(1) このたび国家公務員制度担当大臣に着任しました、参議院議員の有村治子です。公務員の方々が国民全体のために献身的に職務に当たられていることに対し、敬意を表します。
(2) 本年度の国家公務員の給与の取扱いについては、去る8月7日に人事院勧告が提出されて以来、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、国政全般の観点から政府部内で検討を続けてまいりました。
(3) その結果、明日、第2回目の給与関係閣僚会議を開催し、勧告どおり平成26年度の給与改定を行うとともに、給与制度の総合的見直しを行うことが決定される予定です。また、国家公務員の退職手当制度については、職員の公務への貢献度をより的確に反映されるよう、必要な改定を行うことが決定される予定です。
(4) 給与関係閣僚会議で決定がなされれば、その後の閣議において、公務員の給与等の取扱方針及び必要な法律案について決定されることとなります。
(5) 本日の回答は以上です。今後とも、国民の信頼に応え、公益的サービスの一層の向上に努めていただきたいと思います。

 これに対し、氏家議長は、次の通り見解を述べた。
(1) 明日予定されている閣議決定のうち、給与改定の勧告どおりの実施は、勧告が民間動向を踏まえたものであり、人事院勧告制度尊重が政府の基本姿勢であることからして当然のことである。
(2) しかし、給与制度の総合的見直し勧告については、被災地をはじめ、地域で全力で奮闘している公務員労働者の納得を得ずに行われたものであり、われわれは実施見送りを強く求めてきた。見直し内容に多くの問題があるにも関わらず、使用者として、われわれの理解と納得を得る努力を十分行わず、実施を決定することについては、極めて遺憾である。
(3) 行政や公務員労働者が、国民の期待に応える、女性に活躍してもらう、そのためにも超勤縮減を柱にしたディーセントワークの確立が重要だ。人事行政に責任を持つ担当大臣には、業務に必要な要員と予算の確保に向けて、より一層の奮闘をお願いする。

 明日、取扱い方針とあわせて関連法案が閣議決定され、国会に提出されることになることから、公務員連絡会は、対政府要求に基づく国会対策を強化することにしている。

以上