公務員連絡会の委員長クラス交渉委員は、10月13日17時45分から、山本国家公務員制度担当大臣と交渉し、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質した。
冒頭、公務員連絡会の石原議長が、「8月8日に人事院勧告の取扱いに対する要求書を提出し、事務レベルでの交渉・協議を過日実施した。本日は、政府の人事院勧告取扱い方針について、大臣から直接回答をいただきたい」と求めたのに対し、山本担当大臣は次の通り回答した。
(1) 本年度の国家公務員の給与の取扱いについては、去る8月8日に人事院勧告が提出されて以来、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、国政全般の観点から政府部内で検討を続けてまいりました。
(2) その結果、明日、第2回目の給与関係閣僚会議を開催し、勧告どおり、平成28年度の給与改定を行うことが決定される方向です。
給与関係閣僚会議で決定がなされれば、その後の閣議において、公務員の給与給与改定の取扱方針が決定されます。
あわせて、給与改定及び育児・介護と仕事の両立支援制度に係る法律案について決定されることとなります。
(3) 本日の回答は以上です。職員の皆様には、今後とも、国民の信頼に応え、公務能率の向上及び行政の効率的・効果的な運営に努めていただきたいと思います。
これに対し、石原議長は、次の通り見解を述べた。
(1) 明日予定の閣議決定のうち、給与改定の勧告通りの実施は、勧告が民間動向を踏まえるとともに経済の好循環に資するものであり、人事院勧告制度尊重が政府の基本姿勢であることからして当然のことである。給与改定を実施するとともに、両立支援制度を勧告及び意見の申出通り措置することを含む法律案が国会に提出される。公務員連絡会としても早期成立をめざして働きかけを強めていきたいと考えており、担当大臣としても、引き続き、ご尽力願いたい。
(2) 公務員労働者が国民の期待に応え、女性や高齢層職員が一層活躍できるためには、厳格な勤務時間管理や実効性のある超過勤務縮減策の具体化などを柱としたディーセントワークの確立が重要だ。
公務においては、定年後の再任用について、短時間勤務が大宗を占め、本格的に活用されていないことは残念なことであり、人事院の意見の申出に基づく定年延長の実施を含め、一歩踏み込んだ対応を求めておきたい。
これらの課題に的確に対処するためにも、給与法等改正法案への対応とともに、業務に必要な要員等の確保に向けて、より一層の奮闘をお願いする。
明日、取扱方針等が閣議決定され、国会に関連法案が提出されることになることから、公務員連絡会は、対政府要求に基づく国会対策を強化することにしている。
以上