人事院は本日、民間の企業年金及び退職金の調査結果および見解を内閣総理大臣および財務大臣に提出し、公表した。これは、昨年8月に国家公務員の退職給付制度を所管している財務大臣および内閣総理大臣が人事院総裁に、民間企業における企業年金および退職金の実態調査の実施と調査結果に基づく見解について要請したことを踏まえたもので、人事院は昨年10月〜11月に民間の実態を調査していた。
調査結果によると、退職給付水準の官民較差(企業年金(使用者拠出分)と退職一時金を合わせた退職給付総額での官民比較)は、民間24,596千円に対し公務25,377千円で、公務が781千円(3.08%)上回るという厳しいものとなった。また92.6%の企業が退職給付制度を有しており、そのうち51.7%の企業が企業年金制度を有していることが明らかとなった。
人事院は、調査結果を踏まえて、「官民均衡の観点から、上記の比較結果に基づき、退職給付水準について見直しを行うことが適切」といった見解を表明した。
今後、調査結果の報告及び見解表明を受けた内閣総理大臣(内閣人事局)と財務大臣が、国家公務員の退職給付に係る具体的措置を検討していくことになる。
公務労協は、人事院の調査結果等を踏まえ、内閣人事局に十分な交渉・協議を求め、合意に基づいた検討を行うよう、対策を強化していく。
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