2018年度公務労協情報 8 |
2018年1月31日
公務公共サービス労働組合協議会
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公務労協が2018春季生活闘争方針決定−1/30
−賃金の引上げ、良質な公共サービスの実現に全力で取り組むことを確認−
公務労協は1月30日、都内で第25回代表者会議を開き、2018春季生活闘争方針を決定した。
代表者会議は篠原副議長(林野労組委員長)を議長に選出し、はじめに泉議長(日教組委員長)が「昨年末に決定された2018年度政府予算案において、歳出総額が過去最大を更新したことに加え、補正予算案においては国債を増発しており、財政の健全化は進んでいない。経済財政諮問会議において内閣府が提出した試算では、基礎的財政収支の黒字化を先送りし、試算に織り込まれていない社会保障費などの歳出抑制策を検討した上で、政府は6月を目処に黒字化目標を策定すると報じられている。財政健全化に向け、行政改革と効率化の名のもと、歳出削減が優先され公共サービスの質が失われることのないよう政府・与党の動向を注視するとともに、国民生活の基盤を担う公共サービスの重要性に関する社会的な理解の再構築を図るべく、公共サービスキャンペーンの取組を進めてまいりたい。また、公務員制度改革について、2002年に連合がILOに提訴して以来、ILOは日本政府に対して、その改善を求め10回に及ぶ勧告を行ったにも関わらず、政府の不誠実で形式的な対応により進展が図られていない。本年はILO総会の基準適用委員会における個別審査の実現を図り、労働基本権を回復する正念場となる。公務労協は、連合の「政策制度要求と提言」や「春季生活闘争方針」に基づき、労働基本権の早急な回復の実現をめざし取組を展開していく。こうした情勢のもと、2018春季生活闘争がスタートする。公務公共サービスに従事する労働組合として、連合とともに要求実現に向け、全力で取組を進めていこう」と強い決意を述べた。
続いて、激励に駆けつけた連合の神津会長は、「2017春闘において連合は、引き続き「底上げ・底支え」「格差是正」の実現に重点を置き、全力で取り組みを進めた結果、非正規労働者の賃上げの流れが継続するとともに、中小組合の賃上げ分の率が大手を上回るなど大きな成果となった。他方、政権も賃上げに言及していたが、その考え方はトリクルダウンであり、春闘を取り巻く情勢を踏まえれば、国民生活は改善しない。重要なのは、労働組合がない労働者を含め賃上げの流れを広く波及させ、まさに底上げによって国民生活の維持・向上を図り、「経済の自律的成長」等へとつなげていくことだ。そのためには、我々労働組合が運動のねじを巻いていくことが不可欠であり、積極的な取組をお願いしたい。また、公務員の労働基本権は長きにわたり制約され、先進国の中でも異常な状態が続いている。連合は本年もシンポジウムを開催し、質の高い公共サービスの実現には自律的労使関係制度が必要不可欠であることを社会に強く発信するとともに、ILO総会での個別審査に向けて対応を図ることとしている。引き続き、公務労協ともしっかり連携し取組を進めていく」とあいさつした。
次に、吉澤事務局長が2018春季生活闘争方針案を提案し、満場の拍手で採択された。
決定された方針では、@すべての公共サービス労働者の生活の維持・改善と格差是正をはかること、A良質な公共サービスの実現に向けて、その重要性と普遍性を社会的に喚起し、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかること、Bこれらの取組を通じて組織の強化・拡大をはかることを柱に、組織の総力をあげて取り組むこととしている。
国家公務員関係部会・地方公務員部会・公務員連絡会も春季生活闘争方針決定
公務労協の代表者会議に続き、国家公務員関係部会と地方公務員部会は同日の代表者会議において、公務員連絡会は翌31日の幹事会において、それぞれ春季生活闘争方針を協議・決定し、2018春季生活闘争態勢を確立した。
以上