2020年度公務労協情報 1 |
2019年10月29日
公務公共サービス労働組合協議会
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第17回総会で「良質な公共サービスの実現と適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかる」方針を決定−10/25
公務労協は、10月25日17時から、都内で第17回総会を開き、2020年度活動方針を決定し、新役員体制を確立した。
総会の冒頭、あいさつに立った岡島議長は「台風による記録的な暴風雨で多くの河川が氾濫し、各地に甚大な被害をもたらした。災害対策においては、危険周知と早期避難、救助、救援、生活基盤の復旧などの強化が喫緊の課題だ。東日本大震災から8年半が経過したが、復興は道半ばであり、今後も被災地に寄り添った取組を継続、強化していく。公務職場における働き方改革については、超過勤務の上限等に関する措置の厳格な運用や、パワハラ防止に向けた新たな施策の早期具体化などを求め、取り組んでいく。今国会では、学校現場の教職員の働き方にかかわる給特法改正案が提出されているが、その中身は抜本的な見直しにはなっていない。現場の実態をもとに、問題点の多い1年単位の変形労働時間制をはじめ、国会で法案の課題を追求していきたい。公共サービスに従事する労働者を取り巻く環境は大変厳しいが、公務労協の取組を一層前進させるため、力を一つにしてがんばっていこう」と、取組への決意を表明した。
続いて、激励に駆け付けた安永連合副事務局長は「今年は大規模な台風が立て続けに上陸し甚大な被害を受ける中、各地で奮闘する公務労働者の皆さまに敬意を表する。合わせて、今後の連合ボランティアや緊急カンパについても、ご協力をお願いしたい。連合は結成30年を迎えるにあたり、連合ビジョン「働くことを軸とする安心社会−まもる・つなぐ・創り出す−」を策定した。従来の理念を継承・深化させ、持続可能性と包摂をベースに、多様性を受け入れ、相互に認め合い、誰一人取り残されることのない社会をめざそう、という考え方のもと、変化の激しい社会でも課題解決にチャレンジし、「未来を変えることができる」というメッセージを強く打ち出したものになった。本ビジョンに関心を持っていただき、一緒に広めていただきたい。公務労協と連合は、連合本部内の「公務員制度改革プロジェクト」を中心に様々な連携を取っている。引き続き、公務員制度改革、労働基本権確立の取組み、公務職場・学校における働き方改革、公共サービス基本条例、公契約条例の策定に向けた取組など、公務と民間が相互につながっていることを意識した取組を強化していきたい。来年4月から始まる、地方自治体での会計年度任用職員制度についても、私が総務省の検討会に参加していたこともあり、期待している。制度のスタートによって、臨時・非常勤職員の皆さんの置かれている状況や、処遇改善を一緒にアピールしていきたい」と述べた。
その後、吉澤事務局長が、@2019年度の取組経過と2020年度活動方針、A2019年度会計決算報告、B2020年度予算と分担金を提起し、満場一致でこれらを採択した。。
2020年度の活動方針では、@公務公共サービスに従事する労働組合としての社会的責任と役割を果たすとともに、政府・公務員そして公共サービスに対する国民の信頼回復をはかることを基本的な立場として、少なくとも現在の公共サービスの質と量を維持するとともに、より良質な公共サービスの実現に向け、そのあり方を再構築する取組を強化する、A公共サービスの重要性と普遍性を社会的に喚起するとともに、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかる、Bわが国の危機的な財政状況を直視し、「新経済・財政再生計画」の動向等を注視した対応をはかる、政府に対し、関係府省・人事院等との間における交渉・協議を最重視した対応をはかる、C諸課題に係る政治対策については、政党と労働組合との性格や目的の違いを踏まえつつ、交渉主体としての責任を果たす観点から、要求実現に向け広範な政党への対応に留意する一方、公共サービスへの影響を考慮しない歳出削減万能主義の政治勢力とは毅然として対立・対抗していく、としている。
具体的取組として、@良い社会をつくる公共サービスキャンペーン、A公務員制度改革、労働基本権の確立の取組、B独立行政法人及び政府関連公益法人等の雇用・労働条件確保の取組、C自治体制度改革と地方創生、中央省庁再々編及び道州制・国の出先機関の見直し等に対する取組、D賃金・労働条件の改善等に関する取組、E男女共同参画社会の実現に向けた取組、等を展開することとしている。
その後、2019年度決算監査報告を確認し、2020年度新役員(別紙1)を選出した後、団結がんばろうで終了した。
国家公務員関係部会、地方公務員部会、公務員連絡会もそれぞれ総会
同日、国家公務員関係部会、地方公務員部会の総会がそれぞれ開かれたほか、交渉体としての公務員連絡会も総会を行い、年間活動方針等を決定し、新役員を選出した。
(別紙)
公務労協2020年度役員
2019年10月25日第17回総会
議 長 岡島真砂樹(日教組委員長)
副 議 長 川本 淳(自治労委員長)
柴山 好憲(国公連合委員長)
篠原 明(林野労組委員長)
事務局長 吉澤 伸夫(自治労)
副事務局長 加藤 達夫(日教組)
森永 栄(国公連合)
会計監査 豊間根 純(国公連合)
古矢 武士(全水道)
運営委員 福島 嘉人(自治労書記長)
(☆は企画調整委員) 清水 秀行(日教組書記長)
☆ 荘司真佐人(国公連合書記長)
☆ 村上 彰一(全水道書記長)
山尾 宏(日高教書記長)
水田 勇司(林野労組書記長)
☆ 安部 正(全印刷書記長)
唐田 雅伸(自治労連書記長)
戸川 順司(全造幣書記長)
石川 幸コ(JP労組書記長)〈オブ〉
以上