公務労協は1月26日、都内で第30回代表者会議を開き、2021春季生活闘争方針を決定した。
冒頭、清水議長が主催者を代表して挨拶し、「新型コロナウイルス感染症の収束の兆し未だ見えていない。ワクチンの供給スケジュールの見通しは不透明で、準備を進める自治体や医療現場は逼迫した現場状況にあり、人員や体制の確保ができるのかという懸念がある。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が引き起こした実態を踏まえ、感染拡大の防止と経済活動の両立という困難な局面において、格差と分断を抑え、公務公共サービスが国民生活の安心・安全を支える基盤であるということを認識したい。今年は、東日本大震災から10年、熊本地震から5年を迎える。震災を風化させることなく、被災地の復興と防災・減災の取組を引き続き継続しよう。定年引上げについては、東京オリンピック・パラリンピックの開催可否や解散総選挙などの政治情勢もあり、今国会における再提出は極めて厳しい状況にあるが、公務労協として様々なアプローチをしていく。今年の人勧は、経済情勢に鑑みても厳しくなると予想されるが、まずは本日決定する春闘方針のもと、連合に結集した取組を進めよう。コロナ禍にあって、職場訪問や学習会など、組合活動が十分にできない面もあると思うが、こうした状況にあっても、組合員に丁寧に情勢や取組を説明し、理解を求め、運動を広めていくことが大切であり、それが組織の強化・拡大につながっていく。各構成組織には引き続き公務労協への支援・協力をお願いする」と述べた。
次に、吉澤事務局長が2021春季生活闘争方針案を提案し、満場の拍手で採択された。
方針は、@すべての公共サービス労働者の生活の維持・改善と格差是正をはかること、A現物給付により国民の命と暮らしを守る良質な公共サービスの実現に向けて、その重要性と普遍性を社会的に喚起し、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかること、Bこれらの取組を通じて組織の強化・拡大をはかることを柱に取組を展開することとしている。
国家公務員関係部会・地方公務員部会・公務員連絡会も春季生活闘争方針決定
公務労協の代表者会議の同日には、国家公務員関係部会と地方公務員部会が代表者会議において、また公務員連絡会は企画調整会議において、それぞれ春季生活闘争方針を協議・決定し、2021春季生活闘争態勢を確立した。
なお、各春闘方針のデータは公務労協のホームページ(https://www.komu-rokyo.jp/etc.html)に掲載している。
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