公務員連絡会の委員長クラス交渉委員は、11月6日、河野国家公務員制度担当大臣と交渉し、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質した。
冒頭、公務員連絡会の武藤議長が、「10月7日に人事院勧告の取扱いに関する要求書を提出し、10月28日の月例給の改定を見送るとの人事院報告も踏まえ、事務レベルでの交渉・協議を過日実施した。本日は、政府の人事院勧告の取扱い方針について、大臣から直接回答をいただきたい」と求めたのに対し、河野担当大臣は次の通り回答した。
(1) まず最初に、多くの公務員の皆さんが日々このコロナ禍の中で、さまざま難しい状況の中でもしっかり仕事をしてくださっていることに改めて感謝を申し上げたいと思います。
(2) 本年度の国家公務員の給与の取扱いについては、去る10月7日に人事院勧告、10月28日に人事院報告が提出されて以来、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、国政全般の観点から政府部内で検討を続けてまいりました。
(3) その結果、本日、第2回目の給与関係閣僚会議において、勧告どおり、令和2年度の給与改定を行うことが決定される方向です。
給与関係閣僚会議で決定がなされれば、その後の閣議において、公務員の給与改定の取扱方針が決定され、あわせて、給与改定に係る法律案について決定されることとなります。
(4) また、霞ヶ関をはじめ、全ての国家公務員の働き方改革をしっかりと進めなければならないと思っています。
特に若手職員の長時間労働の是正について、せっかく公務員を志してくれた方々がやりがいを持って仕事ができるようにすることが必要です。
本省だけでなく、地方支分部局においても、若手職員の中で「このままで本当にいいのだろうか」という思いが募って、現れてきている、やや危機的な状況にあると思っておりますので、その改善に向けてしっかりと取り組んでまいりたい。是非、皆さまのご協力もお願いしたいと思っております。
本日の回答は以上です。
これに対し、武藤議長は、次の通り見解を述べた。
(1) 本日予定の給閣その後の閣議決定において、人事院勧告制度尊重の政府の基本姿勢のもと、勧告どおりに給与改定を行うとの回答を受け止める。なお、給与改定に関する法律案については、地方公務員等への影響をも考慮し、可及的速やかに成立させるべきだ。公務員連絡会としても早期成立をめざして働きかけを強めていくので、政府における万全の対応を求めておく。
(2) 最後に、収束の見えない新型コロナウイルス感染症への対策などをはじめ、職場は大変厳しい状況にあるが、最前線で働く職員の勤務環境の整備に向けて、引き続き、河野大臣には、リーダーシップを発揮していただくことをお願いし、終わりにする。
今日、取扱方針等が閣議決定され、国会に関連法案が提出されることになることから、公務員連絡会は、国会対策を強化する。
以上