みんなの力で、労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革を実現しよう

労働基本権確立・公務員制度改革

対策本部ニュース

No.20 2001年5月30日

連合官公部門連絡会

第5回書記長会議を開催

政府・政党申入れ、ILO対策、6.14統一行動を確認



 連合官公部門連絡会は、5月30日、KKRホテル東京で対策本部の第5回書記長会議を開催し、@5月29日に行革推進事務局が示した「新たな人事制度について(検討案)」(以下「検討案」)に対する問題点の指摘と今後の対応、A政府・政党に対する「提言」の申入れ、BILO総会への対策、C6月ヤマ場の取り組み、などについて次のように意思統一を行った。
 @「検討案」は、昨日5月29日、与党各党に説明が行われ、公式に関係省庁、組合にも提示された。しかし、この「検討案」と「基本設計」の関連性については昨日の交渉では明確にされていない。また、内容についても、(1)「代償機関」ではなく政府自らが制度見直しを行っており、団体交渉も行っておらず違憲性が強い。さらに「基本設計」を取りまとめる時期から一ヵ月を切った段階で示されても、誠意ある交渉を行ったことにならないため、「基本設計」を取りまとめる日程を、「十分な交渉と合意」を得るまで時期を延期することなどを求めていく、(2)「能力や業績を適切に反映した給与処遇」を行うとのことが、なぜ、職務・職階制度、職務給の原則の廃止となるのか明確でないし、「新たな人事制度」へ改革する必然性が見えない。霞ヶ関のごく一部の若手キャリアを対象とした制度を全体化することには無理がある、(3)労働基本権の問題について認識が欠如しており、言及されていない、(4)「基本設計」以降の制度設計を誰がどのように行うのか、先行きの見通しが全く示されていない、(5)今回示された「検討案」は一部でしかなく、全体像がいつ、どのような形で提示されるのか不明確であり、全体的な議論が出来ない、などの基本的な問題点について指摘した。そして、この「検討案」では、交渉の対象とはなり得ないことを確認した。なお、「検討案」に対する連合官公部門連絡会の基本的考え方については、別途取りまとめ、対策本部ニュースでも紹介する。
 A政府・政党への申入れについては、6月初旬までをメドに官房長官、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣、人事院総裁、各政党などに対して、連合官公部門連絡会が取りまとめた「公務員制度の民主的で抜本的な改革に向けた私たちの提言」を手渡し、「給与制度の見直し、評価制度の設計についてはILO条約、憲法、国内法を遵守し、交渉・協議を行うこと、『基本設計』の取りまとめにあたっては、私たちの『提言』を十分反映させる」よう申入れを行うことにした。
 B6月5日から第89回ILO総会がジュネーブで開催される。そのため条約勧告適用専門家委員会で、日本政府がすすめている「公務員制度改革」がILO87号条約違反として個別審査が行われるよう対策を行う。連合官公部門から榎本対策本部長、山本対策本部事務局次長を現地に派遣して、国際自由労連(ICFTU)、国際公務員労連(PSI)をはじめ条約勧告委員会の有力メンバーに、政府がILO条約、憲法や国内法に違反して一方的に「改革」を行おうとしている現状を伝えるとともに協力を要請する。
 C6月ヤマ場の取り組みとしては、6月14日に連合・連合官公部門連絡会の共催で中央集会(東京・日比谷公園)を開催する。同時に緊急署名及び民間組合からの団体署名を政府に提出し、石原行革担当大臣と交渉を行うとともに、全国会議員に対して要請行動を行う。また、この日の集会にあわせて、地域では、各構成組織の判断に基づいて時間内外の職場集会などを実施する。続いて、6月14日から25日の間、行革推進事務局への緊急打電行動、要請メール行動に取り組む。そして、6月第5週の週後半に政府が「基本設計」を取りまとめることを想定し、6月26日を「全国統一行動日」として、再び連合との共催で中央集会を開催することを決定した。



連合加盟の民間組合への要請行動もすすむ

 連合官公部門は、組織内の緊急署名活動と併行して、連合に加盟している民間組合に対して、「連合の基本要求」と「官公部門の提言」の実現を求める団体署名の要請行動を行っている。この行動は、5月21日から取り組まれているが、53ある民間組合の内、すでに50組合に対して行われ、現在、16の組合から署名が寄せられている。また、まだ署名をいただいていない組合からも、「次の執行委員会で確認する」などの返事が寄せられるなど、理解と支援の輪が広がってきている。
以 上

別 紙

労働基本権を確立し民主的公務員制度改革を求める6.14第2次中央行動実施要領


(1)労働基本権を確立し民主的公務員制度改革を求める6.14中央集会

日  時  6月14日(木)18時30分〜19時30分
主  催  連合・連合官公部門連絡会(共催) 
場  所  日比谷大音楽堂
動  員  5500人規模 (公務員連絡会4000人、国営企業部会1000人、民間500人)
行動目標
@行革推進本部に対し、連合官公部門連絡会との交渉・合意を抜きにした「基本設計」のとりまとめを行わないことを求める。
A労働基本権の確立、労使協議制の実現など労働関係制度の抜本的改革の実現をめざす。

次  第  開会挨拶・司会 轆轤副事務局長
      議長団選出   榊原副本部長(日教組委員長)
              石川副本部長(全逓委員長)
      主催者挨拶   連合笹森事務局長
              榎本対策本部長
      基調・取り組み経過報告 斉藤事務局長
      政党激励挨拶  民主党・社民党・自由党
      決意表明    国公非現、国公現業、地公非現、地公現業、政労連
      決議文採択
      議長団解任
      団結がんばろう 丸山副本部長(国公総連委員長)
      閉会挨拶    中野副本部長(全郵政委員長)

(2)石原担当大臣交渉および署名提出

(3)各政党要請

<全国統一行動について>
 職場単位または地方単位での決起集会を開催し、署名数の報告、集会決議採択。

以上