みんなの力で、労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革を実現しよう

労働基本権確立・公務員制度改革

対策本部ニュース

No.3 2001年4月9日

連合官公部門連絡会

2001春季要求実現、労働基本権確立・公務員制度の改革を求める4.6中央集会

国営企業の有額回答引出し、公務員制度改革求め1千人が参加



 連合官公部門連絡会は4月6日18時30分から、社会文化会館大ホールで「2001春季要求実現、労働基本権確立・公務員制度の改革を求める4.6中央集会」を開催、国営企業関係組合を中心に1,000人の仲間が参加した。集会では、連合からの激励挨拶や構成組織の代表による決意表明を受け、アピール(別記)を採択、@国営企業当局からの有額回答を10日までに引き出す闘いと、A重大局面にある公務員制度改革の闘いに全力を挙げる決意を固めあった。
 中央集会は道林全林野委員長の開会挨拶で始まり、議長団に中野代表委員(全郵政委員長)・長谷川全印刷委員長を選んで進められた。
 冒頭の主催者挨拶で、石川代表委員(全逓委員長)は、まず春季生活闘争について、民間の賃上げ妥結平均が6,013円、1.95%(3月28日現在・連合集計)の水準に留まっている状況に触れ、国営企業の闘いとして、4月10日までに当局からの有額回答の引出しに全力を挙げよう、と訴えた。また、当面する公務員制度改革の闘いについて、先に政府が公表した「大枠」を「非現業公務員の労働基本権制約の代償機能である人事院制度を解体し、使用者である各省大臣の人事権を一方的に強めるもの」と厳しく批判、そして「労使対等の交渉で労働条件を決める仕組みに改めるよう求めていく」考えを示し、「官公労働者の長年の悲願である労働基本権の全面的な確立に向け組織の総力を挙げて取り組もう」と呼びかけた。
 激励に駆けつけた連合の笹森事務局長は、民間の賃上げ状況について「前年比マイナスを何とかくい止めている」と述べたうえで、@サービス残業の解消と超過勤務の賃金割増率の改善、A公的年金の支給開始年齢の引き上げにリンクした雇用延長、Bフルタイム以外の労働者の賃金・雇用条件の改善、等に力を入れている連合の考え方を示した。一方、公務員制度改革では、政府・自民党の「抜本改革」の意図を「7月の参議院選挙対策としてだされたもの」と批判、「最大の景気対策、 最大の雇用対策そして最大の公務員制度改革は、自民党政権を潰し政権を交代させることである」と訴え、参議院選挙闘争への決起を呼びかけた。
 ついで各部会を代表して3名が決意表明した。まず公務員連絡会の丸山代表委員(国公総連委員長)が登壇、政府が示した「大枠」を「公平・公正な行政の推進や国民への公共サービス向上という視点が欠落している」と指摘し、「中央人事行政機関を見直して各省大臣による一方的な人事管理強化を行うのであれば、国際労働基準に照らしても当然公務員の労働基本権を確立すべきだ」と述べた。そして、「この課題は最終的には政治判断によって決まる」として、国民的な合意形成に向け運動の強化を訴えた。
 国営企業部会からは河原全造幣委員長が「10日の有額回答が少なくとも前年実績を上回るよう闘っている」と述べ、「行革問題では、郵政事業の公社化、印刷・造幣事業の経営形態の変更、林野事業の見直しが進められようとしている」として、雇用・労働条件の確保に全力を挙げる決意を示した。政労連を代表して渡辺委員長が、今国会に提出されている特殊法人等改革基本法案について、「法案は2001年度中に全特殊法人の整理・合理化計画を作成し5年以内に実行に移すことを狙ったもので、国民生活の向上やそこで働く労働者の雇用問題への視点がみられず、絶対に容認できない」と述べ闘いへの支援を訴えた。また、「大枠」で示された天下り問題について、「高級官僚の退職金問題に言及しているだけで、特殊法人における透明・公正な人事のあるべき姿が提起されていない」と批判した。
 集会は最後にアピールを採択、団結ガンバローを三唱して締めくくった。
 なお、対策本部では、この中央集会に引き続き4月24日午後6時30分から、連合と共催の4,000人規模の中央集会(会場・日比谷野外音楽堂)を開催して運動の盛り上げを図ることにしている。

(別記)
ア ピ ー ル


 今、私たちは、2001春季生活闘争に加え、公務員制度改革をめぐって重大な局面に置かれている。 政府の行政改革推進本部は、6月の「基本設計」とりまとめに向けた検討の方向として、「公務員制度改革の大枠」を決定した。「大枠」は、労働基本権制約の代償機能である人事院勧告制度を事実上解体し、各省大臣の人事管理権限を一方的に強化することを主張するのみで、労働基本権回復や労使関係の改革を明記しておらず、国民が求める民主的公務員制度に逆行するものである。
 春季生活闘争において、経営側が賃上げ抑制を一段と強める厳しい条件のなか、連合民間の仲間は、前年比マイナス傾向に歯止めをかける回答を引き出した。
私たちは、公務員連絡会が3月22日政府・人事院交渉において春の段階の回答を引き出したことを確認し、次にヤマ場を迎える国営企業の賃上げ交渉では、まず、当面4月10日までに有額回答を求める闘いに全力をあげる。
 さらに、重大局面にある「公務員制度改革問題」について、私たちは、労働基本権確立・公務員制度の民主的改革を求め、6月の政府の「基本設計」に向け闘争態勢に入る。連合官公部門は全構成組織の委員長・書記長で構成する「対策本部」を確立した。私たちはこの「対策本部」に結集し、本中央集会を皮切りに、4.24中央集会を成功させ、連合官公部門200万人が総力を挙げ、あらゆる取り組みを展開する。
 連合官公部門は、すべての職場で闘いを一層強化し、民間の仲間とともに、2001春季生活闘争の取り組みを進め、引き続き労働基本権確立・公務員制度の民主的改革を求める闘いに全力をあげることを決議する。

2001年 4月 6日

連合官公部門連絡会2001春季要求実現        
労働基本権確立・公務員制度の改革を求める4.6中央集会

以上