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労働基本権確立・公務員制度改革

対策本部ニュース

No.45 2001年9月27日

連合官公部門連絡会

対策本部第10回書記長会議で「大綱」策定に向けた取組み方針確認

推進事務局に「交渉・協議ルール」の再確認要求、11月5日に1万人中央行動



 連合官公部門連絡会は9月27日午後3時から、総評会館5階会議室で対策本部の第10回書記長会議を開いた。会議では、12月の「公務員制度改革大綱」策定に向けた具体的な取り組みとして、@行革推進事務局に「交渉・協議」のルールを再確認させたうえで具体的な課題の交渉・協議に臨む、A労働基本権確立に向け早急に政治対策を進める、B11月5日に全国統一行動と1万人中央行動を配置し労働基本権確立等の要求実現を図る、こと等を確認した。
 会議では、この間の「交渉・協議のルール」に関する行革推進事務局との交渉経過と、9月20日に「新人事制度の基本構造(議論のたたき台)」と「官民交流及び再就職についての基本的な考え方(案)」が提示されたことが報告された。
 行革推進事務局との「交渉・協議のルール」については、「節々で両者で合意された事項に対する文書確認」に依然として難色を示している推進事務局の姿勢を批判、再度、確認を求め「ルール」の整理ができた段階で具体的な課題について交渉・協議に臨むことにした。
 また、推進事務局が各府省と組合に示した「新人事制度の基本構造」について、「基本的には6月の『基本設計』のイメージ化を試みたもので、推進事務局も『大綱』の原案という性格ではなく、あくまで人事・給与制度の具体化作業のプロセスを中間的に示した資料としている」としたうえで、連合官公部門の対策本部として次のような批判的な見解を示した。
@ 依然として労働基本権や賃金・労働条件決定制度の在り方については全く触れず、人事・給与制度の具体化だけを先行しようとする姿勢が貫かれている。
A 能力等級・任用・給与・評価等の各制度の関連性を整理し、新人事制度の枠組みの「核」として「能力等級制度」を据えることを明確にするなど、評価が任用・給与に直結するトータルシステムとしての考え方が強まっている。
B 「信賞必罰の人事制度」で、評価に応じて給与の格差を拡大することや(評価結果が良好でない者の能力給の加算〈昇給〉の不実施や業績給〈ボーナス〉の支給額の格差拡大)、不適格者の免職・降任・降格など、より「能力主義」的な考え方が強まっている。
C 各府省において、能力等級上の官職の分類整理を行うなど、人事院の関与を排除し、各府省の権限を強める方向で具体化している。
D 「本府省の幹部候補生」の「早期集中育成システム」を作ることを新たに提起するなど、キャリアシステムを制度化する考え方が明確となっている。また、批判の強い「天下り」についても考え方を変えていない。
 「基本構造」については、位置づけが曖昧なことや労働基本権問題が示されていないことから、会議では、「交渉・協議の対象にならないが、『大綱』策定に向けた作業が進められていることから、原案作業に対する事前チェックとして、推進事務局と意見交換を行う」ことを確認、推進事務局に対し早期に交渉・協議を進めるよう求めていくことにした。
 「大綱」に向けた運動のスタンスとしては、11月5日に全国統一行動を配置し1万人中央行動を柱に組み立てることとした。これに向け次の点を確認した。
@ 今後の推進事務局との「交渉・協議」に臨む基本スタンスとして、あくまで労働基本権や団体交渉による賃金・労働条件決定制度の確立が人事・給与制度等の見直しの前提との姿勢を堅 持する。
A 労働基本権問題の関する政府回答の期限を10月末とし、10月中下旬に自民党行革推進本部と公式の意見交換を持つなど政治対策を最重点に取り組む。
B 地方連合と連携しその協力のもと地方段階での集会を開くなど、全国から運動に取り組む。
C 連合と今後の取り組みについて協議・意思統一を図り連携を強化する。
D 10月末日までに石原行革担当大臣との交渉を求め、労働基本権確立の要求に対する回答を迫る。この回答を受けて対策本部の会議を開いて到達段階の評価とその後の基本的取組みスタンスを確立する。
 なお、11月5日の1万人中央行動(午後3時からの明治公園での中央集会や国会誓願デモ、政府・推進事務局との交渉、中央省庁へのビラ入れ等)など運動の具体化のため、10月3日に「組織行動担当者会議」を開催することにした。

以上