連合官公部門連絡会の対策本部は、10月24日、KKRホテル東京で第12回書記長会議を開催した。会議では、連合が「公務員制度・特殊法人等改革対策委員会」を設置し、活動を開始したことやこの間の労働基本権問題を中心とした自民党行革本部への要請行動などの経過が報告された。
今後の取り組みについては、連合とともに自民党をはじめ与野党への対策を一層強化し、労働基本権確立への理解を求めるとともに、11月5日の全国統一行動では、石原行革担当大臣との交渉を求め、「人事・給与制度設計の具体化の前提として労働基本権に対する明確な見解表明」を迫ることにした。そして、1万人中央集会の成功に向け、参加態勢を含め組織を挙げて取り組むことを確認した。
事務局からの報告のなかで、10月18日に連合として「対策委員会」を設置し、19日に自民党に申し入れを行ったことや、20日付で連合から地方連合会に「『緊急雇用対策、民主的な公務員制度改革』の取り組みへの協力要請」の発文が出され、@地方連合会としての集会開催と集会決議文の政府への送付、A地方連合加盟の民間構成組織に対する連合官公部門からの取り組みへの支援・協力、などの要請が行われたことが報告された(「対策本部ニュース50・10月23日発行に掲載)。
会議では、「交渉の進め方」について協議した。その結果、10月末を期限とした労働基本権問題については、@回答期限までに推進事務局と交渉し見解を求める、A11月5日に石原行革担当大臣から見解を引き出す、ことで取り組むことを確認した。また、「新人事制度の具体案」をめぐる交渉・協議については、11月上旬に予定さている推進事務局からの提案を受け本格的な交渉・協議に入ることとした。
この書記長会議の確認を踏まえ、対策本部では、11月5日8時から構成組織の委員長を交えた第6回対策本部会議を開き、地域からの集会や中央行動など12月「大綱」策定に向けた今後の取り組み方針を決めることにしている。
10月24日、連合官公部門「対策本部」は、公明党行革推進本部・公務員制度改革委員会と社民党の公務員問題対策特別委員会の各委員長に会い意見交換した。
これは、16日の自民党行革本部との意見交換に続くもので、組合側は、「新たに人事・給与制度を見直すのであれば、労働基本権の確立は不可欠」と主張して理解を求めた。そして、政党の立場から、政府・行革推進事務局が労働基本権問題に早急に結論をだすよう「最大限の努力」を要請した。両党との意見交換には、対策本部から丸山副本部長、山本事務局長らが参加した。
【公明党】
公明党行革推進本部・公務員制度改革委員会との意見交換は、10時30分から参議院議員会館議員会議室で行われ、公明党側からは、上田勇委員長、池坊保子・石井啓一・鶴岡洋・白保台一・山名靖英各委員らが参加した。
意見交換は、スト権、労働協約締結権の問題や「能力・実績主義の給与制度」の導入と評価制度などを巡って行われ、組合側から、@労働基本権の確立A公正・公平な評価制度の確立Bキャリア制度廃止と「天下り」禁止、の3項目は公務員制度改革の最重要課題であるとのべて、与党の立場からこの課題の実現に向け重ねて理解と協力を要請した。
【社民党】
社民党公務員問題対策特別委員会との意見交換は、14時から参議院議員会館会議室で行われ、社民党側からは、中西績介委員長、重野安正事務局長らが参加した。
組合側の説明に対し社民党からは、@公務員制度改革と労働基本権についての連合官公部門連絡会のスタンスは十分理解した。党として支持する方向で見解を取りまとめるようにしたいAあわせて組合側の要望を踏まえ、自民党行革本部に対し早急に申入れを行うことにしたい、との見解が示された。
以上