みんなの力で、労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革を実現しよう

労働基本権確立・公務員制度改革

対策本部ニュース

No.82 2002年3月15日

連合官公部門連絡会


参院予算委で高嶋委員(民主)が「大綱」策定過程の問題を追及
「一部政治家と旧通産官僚の合作」の事実関係調査求める

 3月15日の参議院予算委員会で、公務員制度改革大綱の策定過程での政治家の介入問題が取り上げられた。民主党の高嶋委員が質問に立ち、政府を追及して事実関係を明確にするよう求めた。
 高嶋委員は、この問題が、雑誌「選択」2月号、「週刊現代」2月23日号、「サンケイ新聞」2月18日朝刊「正論」などマスコミでも取り上げられていることを指摘し、「公務員制度改革大綱が一部政治家と経済産業省の役人が結託し、大綱もその合作として取りまとめられたもの」などと報じられているとして、「大綱策定過程で一部政治家の圧力や経済産業省の役人が裏で動いていた事実はないのか」と質し、真偽の事実関係を調査してその結果を委員会に報告するよう求めた。
 これに対し、石原行革担当大臣は、「調査したがそうした事実は確認されなかった」と答弁、平沼経済産業大臣も「コメントする立場になく、調査する必要もない」として事実関係を否定した。
 このため、高嶋委員は、「昨年9月に行革推進事務局体制の強化の一環として行われた人事院からのスタッフの補強の過程で、政治家の圧力があったのではないか」と重ねて追及した。この問題で、人事院の中島総裁は、「昨年6月末の基本設計が取りまとめられた後、人事院に人材派遣の要請があり、リストを推進事務局に提示したが、9月の派遣直前になって何ら理由の説明がないまま派遣を差し止められた」として、その事実を認める発言を行った。一方、石原大臣は、「人事に介入されたという認識には立っていない」として、答弁の食い違いを見せた。
 さらに、民間から派遣された推進事務局のスタッフが記したとされる「公務員制度放浪記」を取り上げ、「H室長・T参事官というイニシャルであるが具体的な名前まで登場している」として、経済産業省と一部政治家との裏工作の事実関係について再度質した。
 これに対する石原大臣の答弁に納得せず、高嶋委員は、「緊急に調査して事実関係を18日までに報告することと、行革推進事務局の関係者等を参考人として予算委員会に招き事実関係を質すこと」を求め、質問を締めくくった。なお、これらの点についての取扱いは、予算委員会の理事会で協議されることになった。

以上