連合官公部門連絡会は4月5日18時30分から、東京・全電通労働会館大ホールで「2002春季要求実現、労働基本権確立・民主的な公務員制度改革を求める4.5中央集会」を開催、国営企業部会を中心に500人が参加した。
中央集会では、@民間春闘が厳しい状況を受け国営企業当局との交渉を強めて春季要求の実現に全力をあげる、A民主的な公務員制度改革の実現に向け、1千万署名の達成に全力で取り組む、B景気回復による雇用の維持・創出や労働基本権の確立などを求めた連合の総行動(ゼネラルアクション)を成功させる、とした行動目標を掲げ、闘う決意を固めあった。
集会は、轆轤運営委員の開会あいさつではじまり、議長に長谷川全印刷委員長を選んで進められた。主催者あいさつで丸山代表委員は、春闘情勢について、「民間の賃金闘争が、ベアゼロという状況にあるなかで、地方自治体の賃下げ攻撃や国会議員の歳費10%カットなどにより取り巻く環境は厳しい。こうしたなかで何としても現行水準は確保しなくてはならない」と訴えた。また、民主的な公務員制度改革を求める取り組みでは、「大綱」を撤回し民主的な公務員制度改革を求める請願署名運動について、「組織の総力をあげて取り組み、目標達成にむけ悔いのない闘いをやろう」と呼び掛けた。
連合からは高橋組織拡大センター総合局長が激励あいさつを行い、次のように述べた。
@ 民間の賃金闘争は、賃金カーブを維持し定昇の確保プラスαに向け取り組んでいるが、厳しい結果となっている。雇用確保の課題については、これ以上失業者をださせない取り組みに全力をあげている。
A 連合は「公務員制度改革大綱」の問題点を厳しく指摘してきしたが、ナショナルセンターとしては初めてILOに提訴した。また、1千万署名運動の取り組みについても連合として協力するため、近々に開催の機関で正式に決めることにしている。
次いで、各部会から取り組みの報告が行われた。そのなかで、公務員連絡会の小林賃金・労働条件専門委員長は、政府・人事院の回答に触れ、「子の看護休暇が4月1日から実施された」ことを取り組み成果として報告した。国営企業部会の河田労働条件対策委員長は、「3月上旬に各当局に要求書を提出し交渉してきたが、4月下旬をメドに、あくまで自主交渉・自主決着を目指してがんばる」との決意を示した。連合官公部門「対策本部」の山本事務局長は、「国民的キャンペーンを行い、公務員制度についての国民的関心を高め署名運動を成功させよう」と訴えた。
この後、集会アピール(別紙)を採択、最後に丸山代表委員の音頭で「団結ガンバロー」を三唱して中央集会を締めくくった。
集 会 ア ピ ー ル
私たちは2002春季生活要求実現の取り組みに全力をあげるとともに、民主的公務員制度改革実現に向け、国民的運動への広がりをめざした署名活動を4月15日から開始する。
生活と雇用を守り抜く闘いと位置づけた2002春季生活闘争は、経営側の定昇凍結・見直しや賃金水準引き下げの主張を一段と強める厳しい情勢のもと、連合民間のほとんどの仲間は賃金カーブ維持分を確保するとともに、「雇用維持協定」「雇用安定宣言」などの締結を進めている。私たちは、闘いを継続している民間の仲間たちとともに、公務員連絡会の春季段階の回答引き出しの闘いを踏まえ、国営企業部会の対当局交渉を強化し、公務労働者の労働条件改善に向けた春季要求の実現に全力をあげて取り組む。
民主的な公務員制度改革を求める取り組みは、ICFTUなど国際労働団体の支持を得て、2月26日ILO提訴によって、国際的な運動として発展しつつある。私たちはILO闘争の勝利をめざし全力をあげる。さらに私たちは「大綱」の撤回と国民のための民主的公務員制度改革を求め、広く国民に支持を訴え、組合員一人ひとりが主体的に参加する取り組みとして1千万人署名を国民的運動として取り組むことを決定した。私たち連合官公部門連絡会に結集する200万人が、本集会を皮切りに、組織の総力を挙げて1千万人の署名達成に向け全力で取り組み、要求の前進をはかる。
連合は、すべての職場・地域から怒りの声を結集し、政府の政策を転換させ、景気の回復による雇用の維持・創出などを求めて、国民各層と連携した全国統一行動を4月第2週(8日〜12日)にゼネラルアクションとして展開する。私たちは、この総行動に自らの課題である民主的行政の確立、公務員の労働基本権確立を掲げて結集し、その圧倒的な成功を勝ち取るために、中央・地方において組織の全力をあげて取り組む。
連合官公部門連絡会は、全ての職場で、全国あらゆる地域で、民間の仲間とともに 2002春季要求の実現、労働基本権確立・民主的公務員制度改革の実現のため、全力をあげ闘い抜くことをアピールする。
2002年4月5日
連合官公部門連絡会2002春季要求実現
労働基本権確立・民主的公務員制度改革を求める4.5中央集会
以上