1月31日、連合は「公務員制度等改革対策本部」を発足させ、公務員の労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革を実現させるため、対政府・国会対策など当面の取組み方針を確認した。ILO勧告を無視して、今通常国会に国公法・地公法改正法案を提出する動きが強まっていることから、これまでの対策委員会を再編し、笹森会長を本部長に、「連合全体の取り組みとして」態勢の強化をはかったもの。
第1回「対策本部会議」は午前9時30分から始まり、連合から笹森会長(本部長)、榊原会長代行(副本部長)、草野事務局長(本部事務局長)以下、関係する総合局長らが委員として参加、連合官公部門「対策本部」からは丸山本部長、山本事務局長らが参加した。
本部長への就任あいさつで、笹森会長は、「いま、労働組合の存在意義が問われており、それは、直面する雇用確保と公務員の労働基本権の問題だ。基本権問題を連合全体として取り組むため、代表を務めることにした」と決意をのべた。
ついで、公務員制度改革を巡る現局面について意見交換、政府・自民党の動向について、@政府は、ILO勧告の受け入れを求めた連合・連合官公部門の申入れに回答を示さないまま、今通常国会に国公法・地公法改正法案等を提出するため、法案作成作業を急いでいる、Aこれに対応して、自民党行革推進本部は、野中元幹事長を委員長とする公務員制度改革委員会を発足させ、政府をバックアップする態勢にある、と判断し、次のような当面の取組み方針を確認した。
@ 連合として、政府に「労働組合との協議・合意に基づかない改正法案の作成・提出差し止め」を強く申し入れる。
A ILO勧告の全面的な受け入れを求めた「11.29官房長官申入れ」の回答を引き出す場として、小泉総理との政労会見を追求する。
B 「ILO勧告実現」の大衆行動・国会要請行動を実施する。
ア.2月7日(金)15時から社会文化会館で中央集会
(民間組合にも代表参加を要請)
イ.3月11日(火)18時から日比谷野音中央集会・デモ
ウ.地方連合会におけるキャンペーン活動の実施(連合を通じて要請文書発文)
3月24日(月)〜27日(木)にかけて、「天下り人事反対、キャリア制度廃止、ILO勧告の全面実施」の街頭行動(チラシ配布、街宣車)
C 民主的公務員制度改革実現に向けた国会対策を強める。
ア.本会議・予算委員会等における野党による質問
イ.院内集会、ILO調査団報告集会の開催
ウ.ILO勧告を踏まえた野党共同対案の作成
D マスコミ、世論づくりを進める。
E ILO理事会・総会対策について、情報提供及び現地対策を行う。
日程は次のとおり。
ILO理事会(第286回) 3月6日〜28日開催(理事会総会は25日から4日間)
ILO結社の自由委員会 5月29日〜30日開催
ILO総会(第91回) 6月3日〜19日開催
ILO理事会(第287回) 6月20日開催
以上