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労働基本権確立・公務員制度改革
対策本部ニュース
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No.143 2003年4月8日
連合官公部門連絡会
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対策本部が堀江行革推進事務局長と「今後の交渉・協議の進め方」で交渉
推進事務局は「誠心誠意交渉・協議し一致点見出す努力する。見切り発車しない」と表明
対策本部は、4月8日午後1時30分から、行革推進事務局の堀江事務局長と交渉し、「今後の交渉・協議の進め方」について推進事務局の対応を質した。交渉は、3月31日の石原行革担当大臣との交渉経過を受けて行ったもので、推進事務局との交渉は、昨年の10月31日に中断して以来5か月ぶり。対策本部から、中村(日教組書記長)企画委員、山本事務局長、宮入副事務局長らが参加、推進事務局側は、堀江事務局長、春田公務員制度等改革推進室長、高原参事官らが対応した。
冒頭、組合側は、「福田官房長官から、協議の場の設置について検討するとの回答があり、石原大臣からは、法案について一致点を見出すべく努力する。労働基本権を議論することは否定しない、との発言があった」と指摘し、「基本権問題を含め、今後、われわれとの交渉・協議をどのように進めるつもりなのか」と質した。
これに対し堀江事務局長は、次のように見解を示した。
@ 公務員制度改革に関する今後の交渉・協議については、行革推進事務局が責任を持って対応し、そのなかで労働基本権問題も議論しつつ、条文の内容も話し合っていきたいと考えている。進め方としては、推進事務局と皆さんとの間で議論を積み上げていき、必要に応じ節目で石原大臣と議論して頂くという形が適当と考えている。
A 皆さん方との交渉・協議は非常に重要と認識しており、はじめに法案の閣議決定のスケジュールありきでなく、誠心誠意対応し、信頼関係に立って、一致点を見出すようぎりぎりまで努力したい。ただ、国会でなるべく早く法律を成立させたいとも考えている。
B 労使協議の場の設置の取り扱いについては、官房長官も「よく考えてみたい」と発言しているので、今後の状況に応じて適切に対応していきたい。
以上の見解表明があり、これを巡って以下のようなやりとりが交わされた。
【組合】 「誠心誠意対応し、一致点を見出すようぎりぎりまで努力」といいながら、国会で早く成立させたい、とう発言は納得できない。
【推進事務局】今国会に法案を提出する努力をしたい、という推進事務局の心情を述べたものである。
【組合】誠心誠意交渉・協議しているなかで、見切り発車はしないと受け止めてよいか。
【推進事務局】双方が、ぎりぎりまで一致点を見出す努力を行うことが大事と考えており、はじめにスケジュールありきでなく、誠心誠意対応する。問答無用といった姿勢はとらない。ぎりぎりというのは、どこまでという線が引けるものでない。
【組合】相互信頼にたって、というなら、交渉・協議中は、閣議決定の前提となる各府省との公式な法案協議はありえない、という理解でよいか。
【推進事務局】組合とは前広に議論したいと考えており、政府案の考えについて、具体的な意見があれば言ってほしい。皆さん方との関係を宙ぶらりんにして、何か手続き等を各省と進めることはしない。
【組合】2月24日の官房長官交渉で、官房長官は、「協議の場の設置について、よく検討してみたい」と発言しており、われわれは、今月16日に官房長官から回答を受けたいと考えている。この問題についての政府側の窓口はどこが当たるのか、推進事務局という理解でよいか。
【推進事務局】窓口については、政府内の関係する部署間でよく検討し、お答えしたい。
【組合】われわれは、官房長官が預かる「協議の場」の設定の整理の在り方が、推進事務局との交渉・協議を進めるうえでの前提となると考えており、きちんとした回答を求めたい。
以上のように、行革推進事務局側は、@組合とは誠心誠意交渉・協議し一致点を見出すべくぎりぎりまで努力する、A少なくとも交渉・協議中に問答無用の姿勢は取らない、B協議の場の設定問題の政府側の窓口について検討し回答する、ことを明らかにした。
これを受け、組合側が、交渉再開に当たっての整理すべき事項として、@今回の制度改革で労働基本権を制約した理由、A能力等級制度との関連で、新たな評価制度の前提としての、試行の実施の考え方、B大綱に記された「最初に国公法の改正を行い、その後関係法律案の整備」とあったのが国公法・能力等級法・給与法の3法案一体提出に変わり、さらにその後変わった顛末、C新人事制度に関する第2次原案についての64項目に及ぶ質問への回答、について次回までに見解を示すよう求めた。
法案の閣議決定強行に反対する職場決議、目標上回る31,359か所分を集約
一方的な閣議決定許さぬ職場組合員の決意示す
政府が公務員制度改革関連法案の今国会への提出に向け、作業を一方的に進めていることに対し、対策本部は、構成組織の全職場から闘いを組織するため、全国3万か所に及ぶ職場での全組合員参加の集会の開催と決議文の採択に取り組んできた。その結果、4月7日現在、目標の3万か所を突破、職場決議数は31,359か所に達した。
職場決議は、@一方的な「大綱」に基づく公務員制度改革関連法案の閣議決定反対、A労働組合との交渉・協議、合意に基づく制度改革、BILO勧告を受け容れ、労働基本権を確立した制度改革の実現、を柱にしたもの。集約した職場決議は、4月16日の中央行動の際、官房長官に提出することにしている。
以上