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労働基本権確立・公務員制度改革

対策本部ニュース

No.163 2004年4月27日

公務公共サービス
労働組合協議会


関係3大臣出席の政労協議を5月13日開催で合意

−第18回対策本部会議開催し政労協議への対応など今後の取組み確認−

 4月27日、金子行革担当大臣は連合・公務労協との合意を踏まえ、閣議後の記者会見で「金子大臣、麻生総務大臣、坂口厚生労働大臣、連合草野事務局長、丸山公務労協公務員制度改革対策本部長、人見副本部長をメンバーとする公務員制度改革に関する第1回政労協議を5月13日に開催する」ことを明らかにした。 
 対策本部は、4月26日12時から、総評会館で第18回緊急対策本部会議を開き、この間の経過を確認し、第1回政労協議に臨む基本姿勢について意思統一をはかった。
 会議には、草野連合事務局長も参加、冒頭の挨拶で、政労協議開催問題について、「公務員制度改革大綱の白紙撤回を求めてきたが、小泉首相や関係閣僚の国会答弁での必要な見直しは行うとの見解や、政府側からILO勧告の事実をきちんと受け止める意向等が表明されたことから、協議の前提が担保された」と評価、連合として、公務員の労働基本権の確立に向け、さらに運動に取り組む決意を示した。
 会議では、政労協議に至る、この間の取り組みの到達点について、次のような確認を行った。
@昨年5月に小泉総理と笹森連合会長との政労会見で合意された政労協議について、ようやく開催されることになった。公務員制度改革大綱に基づく関連法案の一方的な国会提出強行を許さず、政府が労働組合との「協議に基づく」制度改革を進めるとの姿勢を政労協議の開催という具体的事実によって表明したことは運動の到達点として評価できる。
A連合と公務労協は、実効ある政労協議とするためには、1)大綱の抜本的見直し、2)労働基本権論議として「現行の制約維持」とした方針の見直し、3)ILO勧告を踏まえること、の3点が不可欠として、局長級による関係実務者協議を4回にわたって開催するなどその実現を強く求めてきた。その結果、1)大綱については、必要な見直しは行う、2)基本権問題については、制約するとも付与するとも前提をつけず、白紙から議論する、3)ILO勧告を踏まえた議論をする、との確認が得られた。こうしたことから、政労協議開催の条件が満たされたと判断する。
B第1回政労協議のメンバーについては、政府側は金子行革担当大臣・麻生総務大臣・坂口厚生労働大臣、組合側は草野事務局長・丸山公務労協「対策本部」本部長・人見公務労協議長とすること、政労協議に並行して関係者による実務協議を引き続き開催することとなどを確認した。あわせて、連合・公務労協は官房長官の出席については次回以降引き続き求めることを確認した。
 会議では、こうした経過を踏まえ、取り組みの現局面と以下の取り組み方針を次の通り確認した。
@政労協議の開催に漕ぎ着けたがこのことは政府が要求を受け入れることを約束したものではないこと。自民党内では、総選挙以前にも増して基本権についての保守的意見が公然と声高に叫ばれるなど情勢は厳しく、協議は尽くしたとして「見切り発車」へのテコとされる事態も否定しきれないとの厳しい認識に立つ必要があること。
A取り組みは政労協議を舞台とした交渉を軸に展開されることとなったが、要求実現の成否はこれを支える今後の取り組み如何にかかっていること。
B「ILO勧告を踏まえた国際労働基準に基づく労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革」という要求の実現に向け、取組みの到達点について組織的意思統一を図り、要求実現に向け職場からの対政府要請決議など具体的行動を展開する体制を確立する。
C国際労働運動との連携を強め、6月に開催されるILO総会への対応について、連合と協議して確定する。
D公務員制度研究会「中間報告」の取りまとめとその活用の推進をはかる。
E野党と連携して国会・政治対策を進める。
Fマスコミ・教宣活動を推進する。
対策本部としては、連合との連携を一層強化し、予定される第1回政労協議に向け政府行革事務局との具体的な折衝を強めるとともに上記方針を精力的に推進することととしている。

以上