行革推進事務局は8月5日、各府省と組合に「国家公務員制度改革関連法案の骨子」(案)を提示、対策本部は、6日に「骨子」(案)の説明を受けた。与党行財政改革協議会は、政府に対し公務員制度改革の取組みとして、能力等級制の導入と退職管理の在り方に限定して、本年中の国会に国公法改正法案の提出を求めていたが、「骨子」(案)は、この与党申入れを受けて制度設計作業を進めてきた行革推進事務局が取りまとめたもの。説明会には、各構成組織の担当者が参加した。
行革推進事務局側は、「この骨子(案)をもとに、議論を深めていきたいと考えている。労働基本権問題については、連合からの要請やILO勧告等もあり、現在、政労協議の場と、その下に設置された実務者協議において議論されている段階だ。秋の臨時国会に公務員制度改革法案を提出したいと考えている」としたうえで、「骨子」(案)の@能力等級制・新たな評価制度の導入、A再就職管理の適正化の推進、B人材の確保・育成、人材の交流、について説明した。なお、評価制度については、13日に改めて説明する考えを示した。
組合側は、@骨子(案)の性格が不明確だ。政労協議を通じ、十分な話し合いのもとに公務員制度改革を制度設計していくことが確認されている。制度全体の議論をせずに骨組みのみを提示したことは、納得できない、Aこれまで「公務員制度改革に関する質問」として、制度改革の全体像の明示や、労働基本権の在り方、能力等級制と勤務条件との関連性、能力・実績評価制度の在り方等について、回答を求めてきたが、依然として明確な見解が示されていない、とのべ、見解を質した。
推進事務局側は、「骨子(案)に示した課題に限定せず制度全般の課題について協議していく。質問には、基本的な部分について回答したと考えている。公務員制度改革大綱や骨太方針2004で平成18年度に新制度へ移行とされており、秋の臨時国会への法案提出を目指して取り組んでいきたい」との見解を示した。
こうした回答を受けて、対策本部は、今後、推進事務局との間で、制度全般にわたって交渉・協議を行っていくことにしている。
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