対策本部は8月27日、行革推進事務局と交渉し、前日、与党と調整した公務員制度改革関連法案の骨子(案)の説明を受けるとともに、質問書に対する回答を得た。交渉には、対策本部側から岩本・岩岬両副事務局長及び構成組織の担当者が、推進事務局は、笹島参事官らが対応した。
はじめに、推進事務局から、公務員制度改革関連法案の骨子(案)が再提示された。この骨子(案)について、推進事務局は、「8月5日に示した(案)をもとに、各府省や組合と議論して内容に若干変更を加えた(案)を与党に示し調整してきたもので、確定したものではなく、引き続き検討、調整を進めることとしている」と説明、再提示された骨子(案)をもとに組合側と交渉していく考えを示した。また、6月25日に対策本部が提出していた、@公務員制度改革のあり方、A能力等級制及び能力・実績に基づく人事制度、B天下り、に関わる25項目に及ぶ質問事項に対し、文書で回答した。
さらに推進事務局は、今回提示の骨子(案)の検討経緯について説明した。このなかで、能力等級制について、これまでの「人事行政のトータルシステム」としていたものを「任免の基礎とする」というように変えてきたことで、給与との関係では、「昨年7月の法案段階より給与への支配の度合いは緩くなっている」と説明した。
こうした説明に対し、対策本部側は、再提示された骨子(案)について、@「教育・研究職」を一本の能力等級表に統合しているが、肝心の表の提示がないのでは議論のしようがない、Aこれまでの「トータルシステム」としていた能力等級制を「任免の基礎に活用」とした経緯がよく分からない、B新人事制度の第二次原案(「大綱」を踏まえ2002年4月に推進事務局が提示)と能力等級制の中身が大きく考えを変えたのだから、同じ「能力等級制」という名称を用いるのはおかしい、C能力評価と任免に、業績評価は給与に用いるとしているが、そもそも両者を区別して評価できるのか、D任用の基準が定められていない、E用いている言葉の定義をきちんと定めるべきだF法案の骨子(案)でなく、新人事制度の第三次原案を示し、それをもとに議論すべきだ、などと質した。
交渉では、対策本部側から、@回答書については持ち帰って検討し、必要があれば再質問し、また、交渉で質していく、A骨子(案)については、これから交渉を通じ議論していくが、だされた疑問点等については明確に答えてもらいたい、とのべ、これらを確認して締めくくった。
以上