公務労協が2022春季生活闘争方針決定-1/25
-賃金の引上げ、給与法等改正法案、育児休業法等改正法案の早期成立、良質な公共サービスの実現に全力で取り組むことを確認-
公務労協は1月25日、都内で第32回代表者会議を開き、2022春季生活闘争方針を決定した。
冒頭、川本議長が主催者を代表して挨拶し、「新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が急拡大し、一日あたりの感染者が5万人を超える事態となっている。「まん延防止等重点措置」も全国34都道府県に拡大し、医療機関や保健所、保育園等、社会インフラに大きな影響が出ている。コロナ禍も足掛け3年目となったが、三回目のワクチン接種が予定通り進んでいないことや検査態勢の逼迫、医療に携わる人材の不足はいまだ解消されず、政府の想定の甘さが露見している。
昨日から衆議院予算委員会が審議入りしているが、新型コロナ対策として、医療態勢強化を目的とした、国や自治体の権限を強めるための感染症改正法案が見送られる等、今年7月の参議院選挙を見据えた争点隠しの国会運営と言わざるを得ない。現場で働く労働者だけにしわ寄せがいくことのないよう、与党・野党ともにしっかりと議論を進めることが必要である。
政府は令和4年度の経済見通しについて、GDPコロナ以前の水準の確保という希望的観測を掲げているが、その一方、この間の感染急拡大を受け、その見通しは不透明なものとなっている。その中にあって、連合は春闘方針として、経済の後追いではなく、その原動力である「人への投資」を積極的に求める「未来づくり春闘」をスローガンに掲げ、引き続き底上げ・底支え、格差是正に向けた取組を進めていくとしている。
公務労協は、本日決定する春闘方針のもと、連合に集結した取組を進めよう。まずは東日本大震災以降、継続して具体的実践をしてきた「良い社会をつくる公共サービスキャンペーン」にしっかりと取り組んでいく。大規模自然災害やコロナ禍、どのような危機にあったとしても有効に機能する国・地方自治体の組織体制へと再構築をはかっていく。また、この間、様々な課題が「自己責任」として押しやられてきた経過があるが、改めて公助の再構築をしっかりと行っていくことが重要である。2月18日の「公共サービスキャンペーン開始中央集会」への参加をはじめとして、各構成組織には引き続き公務労協への支援・協力をお願いする」と述べた。
次に、森永事務局長が2022春季生活闘争方針案を提案し、満場の拍手で採択された。
方針は、①すべての公共サービス労働者の生活の改善と格差是正をはかること、②現物給付により国民の命と暮らしを守る良質な公共サービスの実現に向けて、その重要性と普遍性を社会的に喚起し、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかること、③これらの取組を通じて組織の強化・拡大をはかることを柱に取組を展開することとしている。
国家公務員関係部会・地方公務員部会・公務員連絡会も春季生活闘争方針を決定
公務労協の代表者会議の同日には、国家公務員関係部会と地方公務員部会が代表者会議において、また公務員連絡会は26日の幹事会議において、それぞれ春季生活闘争方針を協議・決定し、2022春季生活闘争態勢を確立した。