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-物価高騰の影響により実質賃金のマイナスが続く中、積極的な賃金の引上げに全力で取り組むことを確認-
公務公共サービス労働組合協議会 公務労協
2024年度 公務労協情報 No. 7

公務労協が2024春季生活闘争方針決定-1/30
-物価高騰の影響により実質賃金のマイナスが続く中、積極的な賃金の引上げに全力で取り組むことを確認-

主催者を代表してあいさつする石上議長

公務労協は1月30日、都内で第35回代表者会議を開き、2024春季生活闘争方針を決定した。
 冒頭、石上議長が主催者を代表して挨拶し、「本年1月1日に発生した石川県能登半島地震では、特に水道や道路等のインフラ被害が大きい状況であり、生活用水の確保もままならない厳しい環境になっている。一部の自治体では数十人規模でのボランティア活動が開始されたが、極めて限られた人数であり全国的な支援活動には至っていない。今後も息の長い支援活動を続けて行く必要がある。
 連合は今春闘を昨年以上の賃上げを目指し、持続的な賃上げの状況を作っていく重要な春闘と位置付けている。全国的な賃上げをどこまで広げられるのか、そして中小企業へどう広げていくのかが課題である。これは人事院勧告の官民比較にも影響してくるものであり、我々としてもこの春闘をしっかりと闘っていかなければならない。
 また、昨年11月に公正取引委員会が公表した労務費の適切な転嫁のための価格交渉に対する指針について、総務省が1月22日、全国都道府県財務課長財政課長市町村担当課長合同会議でこの指針を遵守するよう説明をしている。さらに地方公共団体の対応状況を把握し、指針の趣旨を伝達・助言を行うと述べている。政府が公表した価格転嫁を促進する22の重点業務にも地方公務が選ばれている。これは国が地方自治体に対して労務費を適正に価格転嫁せよという指示であり、その意味では国も自治体も発注者であり、発注者の立場で適正に労務費を価格転嫁しなければならない。中小企業に賃上げを広げていく1つの方策として、発注者である国や自治体自らが労務費を価格に転嫁していくことが求められており、全体の課題と捉えていきたい」と述べた。

来賓あいさつをする連合・村上副事務局長


次に来賓として、連合の村上副事務局長が挨拶に立ち「連合2024春季生活闘争では、昨年を上回る賃上げを実現するため、定期昇給相当分を含め5%以上の賃上げを目標に掲げている。今春闘はこれまでにないほど社会的にも注目されており、経営者団体や政府も賃上げの重要性を強調している。ただ、一方で労働組合があるからこそ賃上げが実現するということを忘れてはならない。その意味で春闘は労働組合の存在意義を社会にアピールする機会でもある。
春闘期の取組を通じ、日本全体で賃金が上昇し、経済が活性化する正のスパイラルを獲得するためにも今春闘は大変重要なものになる。ともに頑張っていこう」と述べた。
次に、森永事務局長が2024春季生活闘争方針案を提案し、満場の拍手で採択された。
方針については、①すべての公共サービス労働者に対する賃金の積極的な引上げによる生活改善と格差是正をはかること、②現物給付により国民の命と暮らしを守る良質な公共サービスの実現に向けて、その重要性と普遍性を社会的に喚起し、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかること、③これらの取組を通じて組織の強化・拡大をはかることを柱に取組を展開することとしている。

国家公務員関係部会・地方公務員部会・公務員連絡会も春季生活闘争方針を決定
 国家公務員関係部会と地方公務員部会は同日の代表者会議において、公務員連絡会は1月31日の幹事会において、それぞれ春季生活闘争方針を協議・決定した。また、31日午後には地方代表者説明会を開催し、情報認識の共有と取組の意思統一をはかり、2024春季生活闘争態勢を確立した。
                                   以上